奈良県が副知事3人体制へ インフラ整備、リニア駅位置確定を加速
奈良県の山下真知事は17日、道路などのインフラ整備を加速するため、副知事を新たに1人増やし、3人体制とする条例改正案を18日開会の県議会6月定例会に提出すると発表した。技術職を念頭に国土交通省からの受け入れを想定しているという。 【イラストでみる】リニア中央新幹線のルート 副知事は現在、財務省出身の湯山壮一郎氏と元県幹部の福谷健夫氏が務めている。3人体制となれば、平成23年の紀伊半島豪雨の復旧のため時限措置として増員された24~27年度以来。任期は現段階では設定せず、インフラ整備の状況を見て判断する。 山下氏は増員理由として、県内の道路整備率が全国でも下位で京奈和自動車道も2カ所で未開通など、インフラ整備が遅れていることを指摘。さらに、鉄道分野でもJR東海が進めるリニア中央新幹線の奈良市付近駅の位置確定や、近鉄大和西大寺駅の高架化などの課題があり、防災対策も加速させる必要があるという。 山下氏は「インフラ整備の遅れが県の経済停滞の遠因になっている面もある。防災対策を加速するためにも、国交省とのつながりが重要だ」と意義を述べた。