「なぜ、僕には親友がいないんだろう?」インフルエンサーと繋がって人脈を広げたいのに…10代男子学生の“純粋な悩み”
親友を目指すなら対等な関係が必須。まずは“与える”ことに焦点を当てよう
アユムさんには他者に対して与えたいという優しい気持ちを思い出してもらい、まずは見返りなく「与える」ことに注力しましょうとアドバイスしました。それが何よりの魅力につながるはずです。 アユムさんは周囲からどのような役割を求められているのでしょうか。 人からのニーズを客観視すると、自分が気づかなかった魅力を発見できるものです。それはたとえば「誰にも言えない話を打ち明けやすい気軽さ」かもしれないし、「特定の分野に詳しいカリスマ性」かもしれません。 こうしてまずは人に求められていることに応えることで一定の人間関係が築けます。 もちろん、そのニーズは相手によっても違うでしょう。本来、誰かから求められることほど幸せなことはありません。 相手からお返しがあるかないかではなく、ここのフェーズではひたすら「自分はこの世の中に何が与えられる人間なのだろうか? 貢献できることはなんだろうか」とシンプルに考えていきます。 次のステップとして、この関係を維持していくフェーズで、対等な関係を目指しても遅くはないでしょう。自分が与えた分だけ相手からお返しがくるとか、お互いに困ったときに力になり合うとか、自分が相手を気遣うのと同じぐらい相手も気遣ってくれるかどうかを見ながら、少し人間関係を絞っていってもいいでしょう。私たちの時間や体力や気力は有限なのです。 アユムさんは、友達から頼まれたことを笑顔でこなし、感謝されることで、他人との信頼関係を築くことができました。たとえば、友達にノートを借りたいと言われたときに、快く貸すことで相手にアユムさんの親切心が伝わりました。 また、アユムさんは友達が困っているときに助けを申し出たり、話を聞いて共感することを心がけました。 もちろん中には、アユムさんが尽くす立場にばかり立たされる不平等な関係が生じることもありましたが、同じように返してくれる仲間にも出会えました。 こうした過程でアユムさんはこれまでの自分がいかに人間を上か下かで見ていたか、自分が他人から搾取ばかりしようとしてきたか、そしてそれが相手からは透けて見えるかということを実感しました。 徐々にではありますが、アユムさんは平等な関係を築ける友達との付き合いが増えて、そうでない関係は自然にフェイドアウトしていきました。アユムさんは言います。 「まずは与えられる人間になることから始めないといけないんだな。与えて損をするとかそんなことを怖がっていたら何も始まらない」 こうしてアユムさんは、前より友達付き合いに自信を持つことができました。親友ができる日も近そうです。 「なぜカバンがいつも重くなるの?」不安でいろいろ持って行ってしまう…図書館司書の30代女性が抱える“お困りごと”の解決策は へ続く
中島 美鈴/Webオリジナル(外部転載)
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