杏「父・渡辺謙から受け継いだこと」奥田瑛二「娘・安藤サクラとの共演は緊張」
女優の杏さん、俳優で映画監督の奥田瑛二さん、映像作家で映画監督の関根光才さんが『ボクらの時代』で鼎談。 2024年6月7日から公開される映画「かくしごと」で共演した杏さんと奥田さんが、親子で同じ俳優として活躍することについて語りました。 【写真】杏、奥田瑛二、関根光才の写真を見る
杏「父と似ているところ」奥田「娘との共演は僕の方が緊張」
俳優の渡辺謙さんを父に持つ杏さん。 父と似ていると思う意外な一面を明かしました。 杏: あんまり父の台本を読んだことはないんですけど、何か台本に書いていたり、手紙を書いたりとかするところは、意外と(父から)受け継いでいたんだなと後から思いました。 (私は)よくスタッフの方に手紙を書いたりするんですけど、スタッフの方に「この間、(渡辺謙さんと)仕事を一緒にして手紙をもらったんだよね」とか聞いたり。 現場で(父と)共演したことはないんですけど。 一方、娘の安藤サクラさんと共演したことがある奥田さんは、親子共演時の心境を語りました。 奥田: セリフを言っていても相手(サクラ)の顔を見ているから、なんか特別なものを見ているような感じだった。 ただ、(サクラが女優として)化けたなと思う瞬間があった。 それまでは「何をやっているんだ、バカやろう!ちょっとどけ!やってみせてやるから」って現場でやっていたわけ。 でも一週間くらいたったとき、(サクラが女優として)化けた。 もう次の日から20日間くらい撮影の間、何も注文しなかった。 その(化けた)瞬間に立ち会えたのがうれしかった。 俳優同士なので共演するのはすごく楽しいし、サクラが主演をやっているドラマに僕がゲストで出たときは「これは恥かけない…」と思って、めちゃくちゃ台本を読み込みましたよ。 僕の方が緊張した。
親子で「俳優」をやることについて
しかし奥田さんは当初、娘が同じ俳優の道を進むことに「苦労するのが目に見えてわかる」と反対だったといいます。 そんな奥田さんの思いに杏さんも、父も同じ思いだったと思うと明かしました。 杏: 私も父に(俳優に)ならないでくれと絶対思われていたし、多分今でも(同じ俳優になって)ややこしいなと思われている(笑) 自分のフィールドに自分の子供が入ってくると緊張もするし、迷惑かけていないだろうかとか、きっといろいろあるんだろうなと思います。 (俳優は)大変な仕事で本当に不安定な仕事。 感情もすり減るし、いろんなものをすり減らさないといけないから、自分からは(俳優は)勧めないというのはありますね。 そんな杏さんに奥田さんは、父親の立場から、親子で同じ仕事をする心境を明かしました。 奥田: 渡辺謙さんと杏ちゃん、うちの娘と自分も同じ立場。 結果論だけど父親としては、「あぁ良かった」というのと「もう(子供に)余計なことは言えないな」という父親としての緊張感がすごくあるわけ。 だから見つめているというか、愛を送ってというか、心をもって(自分と同じ俳優になった子供を)見つめている。 そんな奥田さんの父としての思いを聞いた杏さんは「一応、映画のチケットを送っておきました…」と、父・渡辺謙さんに自身の出演映画のチケットを送ったことを明かし、奥田さんと関根監督を笑わせていました。 (『ボクらの時代』 2024年6月2日放送より)
ボクらの時代