【阪神】大山悠輔「いい意味でも悪い意味でもすごい球団だな」前代未聞の争奪戦中、何を考えたのか
国内フリーエージェント(FA)権を行使していた阪神大山悠輔内野手(29)が29日、残留を決断した。獲得に乗り出した巨人は6年24億円超を用意していた。それでも主砲は5年17億円プラス出来高(金額は推定)で残留を決断した。 【写真】愛妻梨子さん、愛猫ラテとの似顔絵を手に笑顔の大山 この日のうちに両球団への報告を済ませ、阪神球団が発表した。前代未聞のTG争奪戦が繰り広げられる中、主砲は何を考えたのか。 ◇ ◇ ◇ ◇ -報告を 「来年からもタイガースでプレーをすることを決めました」 -ファン感謝デーでの声援も大きかった 「はい。あとはやっぱり、去年の日本シリーズでの歓声っていうんですかね…。地鳴りのようなものに対する感動が忘れられないというのもある。それをもっともっと感じたいなと思ったのも理由の1つです」 -5年契約。「生涯阪神」の気持ちもあるのか 「まずは1年1年だと思っているので。来年は監督も代わりますし、僕自身、1からの気持ちでもっともっとしっかりやらないといけないと思っている。まずは来年しっかり頑張りたい」 -今日までいろいろ悩まれた。どんな期間だったか 「どうしたらいいのか、自分にとって何がベストなのか、常に考えていました。大変でしたけど、考えることができた時間でもあるので、すごくプラスの時間になったかなと思います」 -自分の中で答えが出た 「答えは…あるようでないですし、残留したことで、それをまた見つけていくのも1つかなと思います。それを見つけられるように日々頑張りたい」 -前日28日の選手会納会でどんな話をしたのか 「チームメートともいろいろ話しましたけど、やっぱり裏方さんにも1年間お世話になったあいさつをしていく中で、いろいろ言葉をかけてもらいました。僕たちは裏方さんあっての選手。そういう方たちに必要だと言ってもらってうれしかったというのもあります」 -チームメートの反応は 「僕の方から残ります、来年もよろしくお願いしますと連絡して、『良かった』と言葉をかけてもらいました。本当にいいチームメートに恵まれていると思いますし、またみんなで一緒に切磋琢磨(せっさたくま)しながら頑張りたい」 -他球団の評価はどう感じたか 「最大の誠意で交渉していただいた他球団の方には本当に感謝しています。自分自身が勉強になることがいろいろありましたし、本当に感謝しかないです」 -巨人は阿部監督や坂本もラブコール 「やっぱり素直にうれしかったです。あれだけ活躍されている方々が自分をそう思ってくれたことは、素直にうれしかったです」 -移籍に傾いた時期も 「それは、はい、ありましたけど、本当にそこのところでの自問自答ですね。それがずっと続いていたというところです」 -阪神からはどんな言葉をかけられた 「『残ってもらえてうれしい』『また来年優勝に向けてしっかり頑張ってほしい』と言われました」 -阪神をいろいろな角度から考える時間にもなった 「いい意味でも悪い意味でもすごい球団だなというのはあらためて思いました。だからこそ、そこでやれる達成感であったり幸せがある。日本シリーズの歓声、地鳴りのようなことはなかなかない。それが幸せなことなんだなと思いました。もう1回…もう1回と言わず、何回も経験したいなと思いました」 -背中を押してくれたファンの思いは 「甲子園の大歓声の中でやれることって当たり前じゃないんだなと、この期間に思いました。プレーで感謝の気持ちを返せるように頑張りたいと思います」 -家族には 「まず決断するにあたって、一番はやっぱり妻の存在が一番大きいですし。悩んでいる時期でも僕の決断することについていくと言ってくれていた。そういう言葉をもらえたことが、しっかり決断した理由でもあるので。家族、妻に少し話を聞いてもらえることでプラスになった。そこは一番感謝したいところです」 -表情がすっきりしたようにも見える。楽になった 「そうですね。ずっと悩んでいたので。でもその分、相当の覚悟を持ってやらないといけない。より緊張感だったり、そういったものが増しているのは間違いないです」 -巨人はじめ、条件面の報道もあった。条件以外の大事な決断理由もあった 「それはもちろんあります。報道と実際のところが違っている部分もたくさんあった。周りの方々はそこを目にするので、自分の中ですごく悩みというか、葛藤もありました。でもいろいろな理由がある中で自分でしっかり決断しようと思っていた。決断したので、しっかり覚悟を持って頑張ります」