区割り改定で候補者変更 投票率低下に拍車? 福島県内
福島県内の小選挙区が1減の四つになって初めての衆院選は、区割り改定に伴う候補者の変更が投票率の低下に拍車をかけた可能性がある。 県内小選挙区の投票率は53・93%(男54・39%、女53・49%)だった。投票率を選挙区別に見ると、3区は市町村の投票率低下が著しかった。2021(令和3)年の前回衆院選に比べ会津美里町は12・91ポイント減、塙町は10・03ポイント減、棚倉町は9・93ポイント減で県内町村部の下げ幅上位を占めた。会津若松市は9・02ポイント減で、県内13市で最も大きく低下した。3区を構成する市町村全体で比較すると前回を7・49ポイント下回った。3区は自民党派閥裏金事件に絡み公示直前に候補者が変わっている。 4区は新人3人の戦いになったが旧1区に含まれていた相馬、南相馬、新地、飯舘の4市町村で低下が目立った。前回との差は南相馬市7・68ポイント、相馬市7・35ポイント、新地町6・77ポイント、飯舘村6・55ポイントでいずれも低下した。旧5区に関係の深い候補者が戦った。
1区は前回と同じ前職同士の一騎打ちとなったものの、選挙区内8市町村のうち旧2区だった二本松、本宮、大玉の3市村の前回との差は旧1区の5市町と比べて大きかった。大玉村が6・25ポイント減、本宮市が4・79ポイント減、二本松市が4・12ポイント減となった。 一方、2区を構成する市町村全体は前回と比べ2・41ポイント減で、他の選挙区と比べ下げ幅が最も小さかった。 選挙区内で最も投票率が下がったのは石川町の5・67ポイント減。2区は旧2区の郡山市と旧3区の須賀川市など11市町村の計12市町村で構成され、旧3区を地盤とするベテラン前職と郡山市出身の新人が争った。