パナソニック使用済み乾電池を活用した肥料が発売へ
パナソニック エナジーは20日、使用済み乾電池から分離した成分を肥料に活用するリサイクルプロセスを確立したと発表した。東洋製罐グループホールディングスの連結子会社であるTOMATECと共同で実現したもので、この肥料は2024年度中にTOMATECから販売される。 リサイクルプロセスでは、パナソニック エナジーが同社製の使用済み乾電池から分離した亜鉛やマンガンなどの成分を含む混合粉末(ブラックマス)を、微量要素肥料の原料に活用。このブラックマスを分離してTOMATECがコーティング、封止、絶縁など様々な特性を利用した機能性ガラスに加工する独自のガラスフリット化技術を用いて、その混合粉末を原料に熔成微量要素肥料化する。 農業分野における乾電池リサイクルは、パナソニック エナジー初の取り組み。またTOMATECも電池由来の原料で熔成微量要素肥料を製造、販売するのは初めて。 微量要素肥料は、作物や土壌に添加することで作物の成長を促進し、土壌に不足しているミネラルを補う役割を果たすほか、より効率的な作物栽培、食料生産の安定化、土壌の健康維持など持続可能な農業に貢献するとしている。
家電 Watch,伊森 ちづる