山形屋、売上高2.5%増162億円 24年2月期決算 コロナ前の9割近くに回復 初公表の純損益は6億円の赤字
私的整理を活用して経営再建に取り組む山形屋(鹿児島市、岩元修士社長)は13日、同市で定時株主総会を開き、2024年2月期決算を報告した。売上高は前期比2.5%増の162億3911万円。経常損益は5億2883万円の赤字で4年連続となったが、赤字幅は前期より1241万円縮小した。純損益を初めて公表、当期は6億6511万円の赤字だった。 【写真】定時株主総会で配られた資料入りの袋を持つ株主=13日、鹿児島市の山形屋前
前期から会計基準を変更し、テナントなどの売り上げは利益部分のみを計上した。変更前の基準では、売上高は378億9965万円で3期連続の増収。新型コロナウイルス禍前だった20年2月期の9割近くまで回復した。 本業のもうけを示す営業利益は1億1243万円。業務改善による残業時間の減少やペーパーレス化で経費を削減し、4期ぶりに黒字に転換した。 コロナの5類移行に伴い外出機会が増え、マスク着用も減り化粧品を含む雑貨が好調で、売上高は前期比8.7%増、身の回り品が2.3%増、衣料品が2.2%増だった。暖冬で冬物衣料の販売は低調だった。 「北海道物産展」などの物産展もコロナ前と同じ回数や規模に戻した。11回目となった「バレンタインコレクション」は過去最高の2億6000万円を売り上げ、食料品の売上高も2.5%増加した。 再建に伴う事業再生計画に基づき、8月1日に国分山形屋、川内山形屋など関連6社が山形屋に合併するため、25年2月期の売上高見込みや営業利益の目標は策定中としている。
同社は13日、役員人事を決めた。鹿児島銀行からの出向者を除き13日付。 同社役員は次の通り(敬称略)。 【山形屋】代表取締役会長会長執行役員 岩元純吉▽代表取締役社長社長執行役員 岩元修士▽取締役常務執行役員 片平明広、松元浩三、馬場真一、新福幸大(7月1日付)▽執行役員 末永一弘、伊荻壽一、郡山隆、田中新吾、吉留利明、吾孫子秀仁、柳田憲一、末吉純矢▽常勤監査役 東洋一▽監査役 川路次男▽退任 前田龍一郎
南日本新聞 | 鹿児島