一時停止違反で「7000円」の反則金が!「どうせ逮捕されない」と放置すると、前科がつく場合も!?“懲役刑”の可能性もあるって本当?
車を運転している人の中には、うっかり交通違反を犯してしまい、警察の取り締まりを受けたことがある人もいるでしょう。 警察庁の「良好な自転車交通秩序を実現させるための方策に関する中間報告書」によると、2022年度の交通反則通告制度の反則金の納付率は98.5%であり、ほとんどの人はしっかり反則金を支払っています。しかし、一部には反則金を支払わない人もいるのです。 中には「支払わなくても逮捕されるわけがない、逮捕されそうになったら払えばいい」と思う人もいるかもしれません。しかし、たとえ数千円の反則金であっても、支払わないと逮捕されたり、前科がついたりする可能性があることをご存じでしょうか? 本記事では、違反時の反則金を放置した場合どうなるのか解説します。 ▼ガソリンスタンドで「タイヤが消耗していて交換しないと危険」と言われた! すぐに換えるべき? 交換時期の目安についても解説
道路交通法では一時停止違反でも懲役刑の可能性がある
道路交通法第109条によると「第43条(指定場所における一時停止)の規定の違反となるような行為をした者は、3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金に処する」とされています。一時停止違反をするだけでも、道路交通法上は懲役刑となる可能性があるのです。 そこまで重い罪になると思っていない人が多いのは、交通反則通告制度(通称青切符制度)があるからでしょう。交通反則通告制度を適用すれば、一時停止を含む軽微な違反は所定の反則金を支払うことで、道路交通法上の刑事罰が免除されます。したがって、「一時停止の罰則=反則金7000円」という認識を持つ人が多いのです。
反則金を支払わないとどうなる?
ここからは、指定場所における一時停止の規定に違反して取り締まりを受けたケースで、反則金の支払いを拒み続けた場合を考えましょう。 ■反則金を払うチャンスは何度かある 取り締まりを受けると、反則金の仮納付書が交付されます。期限内(受け取った日の翌日から起算して7日目まで)に銀行などで反則金7000円を仮納付すれば、刑事罰を受けることはありません。 仮納付書の期限が切れてしまった場合は、交通反則通知センターに出頭し、桃色紙と呼ばれる交通反則通告書を受け取ることで、再度反則金を納付する機会を得られます。 なお、仮納付書の期限が切れた後に出頭しない場合は、違反した日からおおむね2ヶ月後に、交通反則通告書(桃色紙)が配達証明付書留郵便で届きます。 この交通反則通告書(桃色紙)での反則金支払いにも期限(受け取った翌日から起算して10日目まで)があり、原則これがラストチャンスです。ここで期限までに支払わないと刑事手続きに移行します。 ■刑事手続きで起訴され有罪となると前科がつく 反則金の支払いを拒み続けると後日出頭要請が届き、刑事手続きに移ります。取り調べが行われ、検察官が起訴すべきだと判断した場合は刑事裁判を受けなければなりません。 刑事裁判で有罪となった場合は前記した通り「3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金」に処されます。また、罰金刑は反則金とは違い立派な刑事罰です。 罰金の金額は、反則金の金額7000円以上になることもありますし、罰金刑に処されると前科がつきます。前科がつくことを避けたいのであれば、刑事手続きとなる前に反則金を支払わなければなりません。 ■最終的には逮捕の可能性も 警視庁交通総務課は7月10日、公式Xアカウントにて、「6月中、交通違反に伴う反則金を納付せず、長期にわたり出頭しない違反者等292名を逮捕しました」と発表しています。たかが一時停止違反くらいで……と考えていると、いつか大ごとになる日がくるかもしれません。
【関連記事】
- ◆車に「駐禁シール」が貼られたので、出頭して違反切符を切られた! 友人に「出頭しないと加算されないのに」と言われたけど、反則点数が加算されない場合もあるの? 2つの対応を詳しく解説
- ◆車は「5年おき」に買い替えるのがお得? 10年乗る人とは「400万円」の差に!? メリットについても解説
- ◆新車700万円のトヨタ「アル・ヴェル」が街中をバンバン走っている謎。みんなそんなに「高年収」なの? よく見かける理由について検証
- ◆車のバッテリー交換が「1万6000円」お得に!? JAFに頼めば「交換料0円」のお得な裏技を紹介
- ◆レンタカーの「禁煙車」で喫煙して「賠償金」の支払いを求められています…少しだけだったのですが、本当に支払わなきゃいけませんか?