【高齢者の単身世帯】年々増加。70歳代のひとり世帯で「貯蓄ゼロ」の割合とは?
【70歳代・ひとり世帯】貯蓄保有世帯のみの平均と中央値はいくらか
次に、同調査より貯蓄保有世帯のみの貯蓄額について見ていきましょう。 ●【70歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値 ・平均:2104万円 ・中央値:1100万円 貯蓄保有世帯のみの貯蓄額をみると、平均は2000万円を超え、中央値は1000万円を超えました。 貯蓄3000万円以上という世帯も23.6%いますが、貯蓄500万円未満もおよそ4分の1となってます。
70歳代以降の老後も見据えたライフプランの検討を
60歳までとは違い、70歳代になると体力の衰えを感じたり、病気やケガをしたりなどして、お金や生活に不安を抱える方もいるでしょう。 60歳代でも働く人は増えていますが、「働けなくなったとき」に備えて貯蓄を用意したり、公的年金を増やせるよう現役時代から働き方を考えたり、また資産運用でお金に働いてもらったりなどの対策をしておくことは大切です。 現代では60歳代で活躍できる仕事もあれば、また新NISAやiDeCoのように長期的な資産形成が可能な制度もはじまっています。 老後の柱は貯蓄だけでなく、公的年金もありますが、少子高齢化の日本では公的年金のみでは心もとないでしょう。 長く働き続けられる仕事や、公的年金、また私的年金や預貯金、保険、新NISAなども利用して、複数の選択肢をもちながらの老後資金対策を考えてみてください。 ● 【ご参考】70歳代・ひとり世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む) ・金融資産非保有:19.2% ・100万円未満:5.6% ・100~200万円未満:5.1% ・200~300万円未満:4.3% ・300~400万円未満:4.7% ・400~500万円未満:2.5% ・500~700万円未満:6.2% ・700~1000万円未満:5.8% ・1000~1500万円未満:10.2% ・1500~2000万円未満:6.6% ・2000~3000万円未満:7.4% ・3000万円以上:19.7% ・平均:1757万円 ・中央値:700万円
参考資料
・金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」 ・厚生労働省「令和5年版高齢社会白書(全体版)」
宮野 茉莉子