20歳学生です。親から毎月「15万円」仕送りしてもらっているのですが、正直足りません…奨学金を増やすべきかアルバイトを増やすべきか、どうするのがいいのでしょうか?
自宅外から大学に通っている学生の場合、親から仕送りを受けて学費や生活費を工面しているケースがあります。しかし仕送り額が十分でない場合、やりくりに困ることがあるかもしれません。その場合は、奨学金やアルバイトでカバーしようと考える人もいるでしょう。 本記事では、平均的な仕送り額をご紹介し、足りない場合の選択肢について解説します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
平均的な仕送り額は「月に約7万9000円」
日本政策金融公庫によると、令和3年度における自宅外通学者への仕送り額は、年間平均で95万8000円でした。月額に換算すると、約7万9000円です。 仕送り額が「年間150万円(月12万5000円)以上200万円(月約16万6000円)未満」の家庭は全体の11.7%、「年間200万円(月約16万6000円)以上」の家庭は2.6%にとどまりました。 今回のケースでは15万円を毎月受け取っているため、平均よりだいぶ多めの額といえるでしょう。
仕送り額が足りない場合の選択肢
仕送りをしてもらって、かつアルバイトをしていても金額が足りない場合、不足分を補うか、必要な支出を見直す必要があります。 いくつかの選択肢を、メリット・デメリット含めて解説します。 ■奨学金を増やす 奨学金を受けている場合、奨学金の額を増額することで不足分を工面できるかもしれません。例えば「日本学生支援機構(JASSO)」の貸与型奨学金の場合、第二種奨学金は必要に応じて貸与月額の増額・減額が可能です。 奨学金の増額をすれば、アルバイトの時間を増やさずに必要な資金を得られるかもしれません。この場合、学業にあてる時間を確保しやすいといえます。 その一方、貸与型の奨学金は貸与終了後に返済する必要があるため、将来の返済義務がいずれ負担になるおそれもあります。 ■アルバイトを増やす アルバイトを増やす場合、学業に専念する時間が今よりもっと削られるおそれがあるでしょう。一方、アルバイトは貸与型奨学金とは異なり、将来の返済義務が発生しない点で安心感があるかもしれません。 ちなみに厚生労働省によると、令和6年度の東京都の最低賃金(時間額)は1163円です。仮に1日4時間、週3日働く場合は、週に1万3956円、月に5万円以上の稼ぎになります。 学業とアルバイトのバランスをどう取るべきかは、学部や必要取得単位数、講義内容などによって変わるかもしれないため一概にはいえません。しかし仮にアルバイトの量を増やして単位を落としたり留年したりしてしまっては本末転倒です。時間や体力面も考えて、アルバイトの量を調整できるか検討しましょう。 場合によっては時給がより高いアルバイトを探してみる方法もあります。時給がよければ同じ額を稼ぐとしても相対的に少ない労働時間で済みます。 ■生活費を見直す 不足が発生している理由を洗い出し、削れる出費がないか模索する方法もあります。もしかしたら仕送り額と現在のアルバイトだけでもやっていけるかもしれません。具体的には以下のような出費を見直せます。 ●交通費(徒歩や自転車で通学する など) ●通信費(格安スマホに変える など) ●交際費(お金のかかるサークル活動や飲み会などへの参加を控える など) ●外食費(自炊を増やす など) ●サブスクリプションサービスの費用(利用していない動画や音楽などの定額サービスを解約する など)