オレンジジュースは高級品に?海外産地で不作&円安の直撃国産みかんにシフトするも…
■国産みかんに注目集まるが課題も 世界的なオレンジ不足を受け、需要が増えているのが国産のみかんです。オレンジジュースに変わる新商品も販売されています。協同乳業は4月から国産果汁だけを使用したみかんジュースの販売を14年ぶりにスタート。セブンイレブンは4月からオレンジと国産みかんをブレンドした新商品を販売しています。 世界的なオレンジ不足で注目される国産みかん。みかん王国・愛媛の飲料メーカーには問い合わせが殺到し、果汁が足りない状況になっていました。その余波は福岡にも…。 能古島(福岡市西区)では今、甘夏が収穫の最盛期を迎えています。能古島の甘夏は1玉約200円で販売されますが、ジュースに加工される規格外品の買い取り価格は50円です。例年、甘夏果汁の出荷量は7000リットル程度ですが、2024年は約3倍の2万リットルの出荷を目指しています。 JA福岡市のこのしま加工部会明石栄美子部会長「今、チャンスかな。チューハイ用とかも話が来て、また2500キロリットルくらい追加になっているので、今ひたすら絞っています」 注文が増え、島に新たな雇用を生むという期待感もありますが、人手不足や生産量の減少といった課題にも直面しています。 日本果汁協会川村和彦専務理事「日本の果物は生で売るためのものが中心になっている。加工用はやっぱり価格を安く抑えないといけないので、一長一短でいかないところがある」 国産みかんの需要が高まる中で、課題も見えて来ました。農家の高齢化や人手不足で生産量を増やす余力がないこと。高級なみかんを作ることにシフトする生産者が多く、ジュースなどに加工するみかんが足りていません。 これまで輸入に頼ってきた日本。急激な円安が様々な影響を及ぼしています。この状況が続けば、オレンジジュースが高級品になってしまうかもしれません。
RKB毎日放送