藤川球児氏が称賛 守り勝った巨人に「今年の戦い方」坂本の隠れた好守に「野球脳が長けている」
◆JERA セ・リーグ 巨人2―1DeNA(14日・富山) 当たり前のことを当たり前にする。守って失点を防ぐ。地味かもしれないが、これが一番、勝ち星を積み重ねられる。今年の巨人の戦い方が表れた試合だった。 【動画】軽快にゴロをさばく坂本 初回2死二塁での中堅・オコエの前進しながらの好捕に始まり、2回1死一、二塁では三遊間のゴロを遊撃・門脇が逆シングルで捕球し、三塁封殺。これは三塁・坂本が打球を深く追いかけず、すぐに三塁ベースに戻る判断をしたから送球を可能にした。簡単なようで簡単ではないプレーで、“野球脳”がたけている。 さらに、2死満塁からは左翼・長野がいいポジショニングの上、中堅よりの飛球をスライディングキャッチ。その後も二塁・吉川が6回先頭の中前に抜けそうなゴロに追いつき、アウトにするなど随所に球際の強さが出た。守りからリズムをつくり、慣れない地方球場で不安定な立ち上がりだった山崎伊をもり立てた。 捕手の岸田も常に危険を察知しようと心がけていた。特に2―1の8回に救援した船迫を巧みな押し引きでリード。先頭の蝦名に対し、追い込んでから真っすぐで思い切り腕を振らせて空振り三振に仕留め、2死一塁で迎えた牧には徹底的に外角を要求して右飛に打ち取った。まさに「あうんの呼吸」だった。(藤川 球児)
報知新聞社