認知症の母が夕方になるとソワソワする理由と対策|夕食の準備をしようとする母、そして息子の想い
母ができる夕食の準備は食材を並べること
母は台所へ行って冷蔵庫を開け、食材をテーブルに並べるようになりました。どんな料理を作るのかイメージできないので、冷蔵庫に入っている食材をただ並べるだけです。 冷蔵庫の食材を並べ終えた母が、次に始めるのが食器の準備です。食器棚から箸や食器を出してテーブルに並べるのですが、何人分用意したらいいか分からないので、食器や箸を大量に並べてしまいます。 さらに料理で使う鍋やフライパンも並べたあと、再び冷蔵庫の扉を開けて食材が入っていないかを確認します。これを1時間近く繰り返すと、母は疲れたのか諦めたのか分からないのですが、夕食の準備をやめます。 ひょっとすると、母の中では食材や食器を並べることで、自分が夕食の準備をしたという納得感や達成感が生まれて、満足しているのかもしれません。 ただ、わたしは母が並べた食器や食材をすべて片づけてから、改めて夕食の準備をする必要があるので仕事が増えてしまいます。そこで、母が食材や食器を並べないよう、ある対策を考えました。
母がソワソワし出したときに活用するアイテム
母が夕食の準備をしようとソワソワし出したら、わたしはホワイトボードにこう書くようにしています。 「夕ごはんは、ひろが作ります」 そして、ホワイトボードを母の目の前に置くと、 母「あら、あんたにご飯を作ってもらうなんて悪いわね~」 と言って、母は食材や食器を並べなくなります。ホワイトボードの準備を忘れて買い物に行ってしまったときは、帰宅後にまた大量の食器や食材がテーブルに並んでいたことが何度かありました。 料理が得意だった母なので、料理を完成させられないもどかしさもあるのかもしれません。たまには好きなだけ食材や食器を並べてもらって、母親の役割を果たしてもらう日を作ってもいいかなと思っています。 今日もしれっと、しれっと。