井浦新が最高の癒しキャラ…どこか哀愁も感じる菜々緒との爆笑シーンとは? ドラマ『無能の鷹』 第2話考察
井浦新の“かわいさ”がコメディ色を強める
決して見過ごすことができないテーマの中で、コメディ色を強めていたのは鳩山を演じている井浦新の“かわいさ”があったからだ。『アンナチュラル』(2018、TBS系)ではクセ者の法医解剖医・中堂系として「クソがっ!」を連発していた彼が、「バカ」すらも言えず「バッ!」で止めて口を押さえる姿はなんとも愛おしい。 井浦の穏やかな声と、何でも肯定する鳩山のキャラクターはピッタリで、菜々緒と鷹野同様にはまり役だ。鷹野のペン回しという遊びすら温かく見守り、涙を流す鳩山が最後に「バカ」と優しく漏らす姿は、視聴者にとって癒やしでしかなかった。 今後、鳩山は鷹野とどのような距離感を保ち、教育係としてどう指導していくのだろうか。もしかすると、これからも鳩山が鷹野と関わり続ける限り、上から褒められることはないし、鷹野に関してのお叱りを受けるのは鳩山かもしれない。 ただひとつ言えることは、優しい人がちゃんと評価される社会になってほしいということ。身近にいる「優しい(都合いい)人」を改めて見直したくなるそんな第2話だった。 【著者プロフィール:まっつ】 1993年、東京生まれ東京育ち。本職はスポーツウェブメディアの編集者だが、エンタメ・お笑いライターとして修行中。1週間に20本以上のラジオを聴く、生粋の深夜ラジオ好き。今一番聴くべきラジオは『霜降り明星のオールナイトニッポン』。好きなドラマは『アンナチュラル』、『いちばんすきな花』、『アンメット』。
まっつ