めーにちしまくとぅばSeason5#43消えゆく音楽と言葉の響き味わう「黒潮の子」12月に公演
めーにちしまくとぅば、きょうは特別編です。韓国や台湾、与那国島の音楽や言葉を織り交ぜた音楽詩劇が来月、那覇市で上演されます。演出家やメインキャストに、舞台に込めた思いを聞きました。 混ざりあって響く、どこか懐かしい音楽。はるか昔から歌い継がれてきた歌や、暮らしの中にあった楽器の音色が、独特な世界観を作り出します。 演出・作曲 河崎純さん「今消えてしまうような状況がある中で、その声の現在を、いろんな文化が混ざり合うような形の場所で、さらに皆さんに味わっていただきたい」 演出家の河崎純さんは、これまでアジアやヨーロッパ諸国でさまざまなアーティストと音楽を通してコラボレーションし、新しいジャンルの音楽詩劇「ユーラシアンオペラ」を創作してきました。 河崎純さん「特に歌を中心にしていろんな言語が混ざり合って響き合うような新しい空間を創生したいなと思って作っております。」 今回は「島」をテーマに台湾や韓国の済州島、そして沖縄の与那国島に着目しました。 河崎純さん「島は生活の中で大変な自然災害ももちろんありますし政治的な難しさもあるような場所。大きな歴史の中で語られなかった声っていうものがたくさん潜んでいるように思うんですね。」 河崎純さん「こんな生き方もあるんだよこんな音もあるんだよってことを知ってもらいたいなっていう」 舞台のメインキャストを務めるのは与那国島出身の俳優・東盛あいかさんです。 俳優 東盛あいかさん「台湾と、そして韓国のチェジュの人たちと繋がって音楽を奏でながら舞台を作っていくっていうことに、すごい私自身も普段は音楽家でもないんですけど興味を抱いて挑戦してみようと思いまして」 普段から映像や島の言葉を通して与那国島を表現してきましたが、それぞれの歴史ある文化と触れ合うなかで改めて気づかされたこともあったといいます。 東盛あいかさん「島と島はすごく遠く離れてるんですけど、やっぱり私達はどこか繋がってるっていうのを新たに再確認できたのでこの舞台はすごく面白いもの新しいものが黒潮に乗って渦巻いて生まれてくるんじゃないかなっていうのは自分も期待してます。」 ひとりひとりにある生まれ島。そこで、少しまた少しと紡がれてきた文化がおおきな流れと交じりあい、音楽となってあふれ出します。 俳優の東盛さんは「音楽が自分のルーツを探す旅に繋がっていくかもしれない。この舞台に触れることでいろいろ新たな出会いも感じてほしい」と話していました。 舞台は来月7(土)8日(日)に那覇市のテンブスホールで上演されます。 チケットはWEBサイトで購入できます。