敦賀まつり、山車見せ場へ準備着々 人形着付けや水引幕
9月1日に開幕する敦賀まつりで巡行する山車(やま)の飾り付け作業が8月25日、福井県敦賀市みなとつるが山車会館で行われた。地元住民が武者人形の着付けをするなど、着々と準備を進めた。 敦賀まつりは気比神宮例大祭に合わせて開かれ、山車の巡行はまつり最終日の4日に行われる最大の見せ場。甲冑(かっちゅう)や能面を身にまとった人形を載せて港町を練り歩く。 山車は室町時代末期から受け継がれているとされる。多いときでは50基余りあったが、そのほとんどが1945年7月の敦賀空襲の被害に遭い、完全な形で残ったのは3基だけだった。戦後、残った資材などから新たに3基を復元し、現在は6基が巡行している。 この日の作業では、山車会館で現在展示している金ケ辻子(かねがずし)、東町(ひがしまち)、鵜飼ケ辻子(うかいがずし)の各山車を除く、御所辻子(ごしょのずし)、唐仁橋(とうじんばし)、観世屋(かんじゃ)町(まち)の3基の飾り付けを行った。山車を所有する元町、相生町の住民ら約80人が参加し、山車の胴枠にきらびやかな水引幕を取りつけたり、クレーンで武者人形を載せたりしていた。 つるがの山車保存会の堂田英治会長は「戦災を乗り越えた山車の絢爛(けんらん)豪華な姿を楽しんでほしい」と話していた。