阪神・藤川球児監督

阪神・藤川球児監督（44）が24日、取材に応じ、将来的な米大リーグ挑戦の意思を球団に伝えた才木浩人投手（26）、佐藤輝明内野手（25）の思いは今後の成長への糧になると力説した。 【写真】ベンチで談笑する阪神・岡田彰布前監督と藤川球児監督 「なぜ、彼らがメジャー挑戦という目標を掲げるのか。彼らの発言を聞いて『まだまだ早い』と、思われる方もいるかもしれない。だけど、彼らは一人のアスリート。目標設定をつくらないと伸びていけない。チャレンジをするために向かっていることが日々の努力に変わる」と語り、「その発想自体は大事なこと。彼らの気持ちは間違えていません。一人のアスリートとして、理解できます」とうなずいた。 大志を抱いた分だけ、自らの実力を磨くことにつながっていく。現役時代に何度も修羅場をくぐってきた虎将はアスリートの立場から理解を示した。才木は20日、佐藤輝は23日に契約更改交渉の席で球団にポスティングシステムによる米大リーグ挑戦への思いを語った。だが、同時にチームを優勝させるという〝使命〟も報道陣に熱く伝えていた。 指揮官も「彼らはリーグ優勝、日本一をしたいと口にしている。それは偽りじゃない。メジャー挑戦の希望は球団との駆け引きではなくて、それだけ、日々精進します、メジャーに行くぐらいの努力をするという表れだと思う」と思いをくみ取った。 ポスティングシステムとFA権を行使しての大リーグ挑戦は異なり、球団との意思疎通はより密に行う必要も出てくる。「私からポスティングのことをイエスもノーも言いません。球団経営の中で判断することですから」と説明しつつ、自身の考えは何度も強調した。 「ただ、監督として、選手がモチベーションを向上させることは大切だと考えています。自分の目標設定値を掲げることで努力をする理由を見つけている。それはアスリートとして普通のこと。彼らが年内に発言しているのは来シーズン以降も全力でやるということ。年越しして、例えば、春季キャンプ中にもメジャーに行きたいとか話すことは別問題になります。2月から、チームとして向かう方向は一つです」 才木、佐藤輝は投打の柱だ。藤川監督は高い目標設定で得られるモチベーションをV奪回につなげてくれることを願っている。