米利下げ期待、投資家センチメントを押し上げ-BofA調査
(ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)による待望の利下げへの楽観が、6月以降で初めて投資家センチメントを押し上げた。バンク・オブ・アメリカ(BofA)のファンドマネジャー調査で分かった。
BofAのストラテジスト、マイケル・ハートネット氏によると、現金レベル、株式配分、成長期待に基づく同行の投資家心理の指標は3.6から3.9に上昇した。 ファンドマネージャーは、金利引き下げが経済を支えるため、ソフトランディングの可能性が79%あるとみている。
同時に、投資家は「神経質な強気派」であり、リスク選好度は11カ月ぶりの低水準に落ち込んでいるという。ハートネット氏は先週、債券を選好する考えをあらためて示していた。今回の調査では、公益事業など債券に敏感なセクターへの大きな資金移動が見られ、通常好景気の恩恵を受けるセクターからは資金が流出していることが示された。
世界経済の成長見通しは8月の調査からわずかに改善したが、依然として悲観的で、差し引きで42%の回答者が景気減速を予測している。
米国株はFRBが利下げに踏み切ることで景気後退を回避できるという楽観的な見通しから、8月の最安値から回復している。当局は18日に利下げを発表する見通しだが、スワップデータによると、25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と50bpの引き下げのどちらになるか半々の確率とみられている。
ハートネット氏によれば、調査は景気連動株、いわゆる循環株が戦術的な観点から大幅な利下げの恩恵を受ける可能性が高いことを示している。現時点では、投資家は債券の代理とみなされるセクターを好んでおり、公益株へのエクスポージャーは2008年以来最高となっている。
調査は9月6日から12日にかけて実施し、合計運用資産5930億ドル(約83兆3500億円)の206人から回答を得た
原題:BofA Poll Says Fed Bets Lift Sentiment for First Time Since June(抜粋)
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Sagarika Jaisinghani, Michael Msika