コーヒー豆が高騰しているが、店で飲むよりは安い…著名投資家が浪費を戒める(海外)
コーヒーやランチを外出先で買うことは愚かなことであり、お金の無駄だとケビン・オレアリーは言う。 リアリティ番組「シャーク・タンク」で人気の投資家であるオレアリーは、ちょっとした贅沢が人々の貯金を傷つけ、退職を遅らせることさえあると話している。 「仕事に行ってサンドイッチに15ドルも使うなんてバカじゃないのか」と彼はポッドキャストで語った。 気のせいではない。ここ数年、コーヒーの価格は高くなっている。2021年、世界のアラビカ種コーヒー豆生産量の約3分の2近くを占めるブラジルで霜害が発生して壊滅的な被害を受け、大きな供給ショックが引き起こされたからだ。 アラビカ豆の価格は、2024年の8月に1ポンド(約453.5グラム)あたり2.59ドル(約396.5円)という13年ぶりの高値をつけた。さらに気候危機などの他の要因も影響し、消費者のコストは今後も上昇し続ける可能性が高い。 スターバックス(Starbucks)の新しいCEOであるブライアン・ニコル(Brian Niccol)は最近、このコーヒーチェーンの価格を見直し、さらに割引やプロモーションを減らすと話している。 自分でコーヒーを淹れることは、物価上昇の影響を最小限に抑えるひとつの方法だ。また自宅以外の場所でコーヒーや食事などを買わないことも家計の改善につながるだろう。 アメリカのリアリティ番組「シャーク・タンク(Shark Tank)」で人気の投資家、ケビン・オレアリー(Kevin O'Leary)は、スターバックスのドリンクやサンドウィッチなど、ちょっとした嗜好品への軽率な出費がもたらす影響について以前から警告を発していた。彼によると、こうした出費はすぐにかさんで投資に回せるお金が少なくなり、最終的には十分な貯蓄額がないために退職を遅らせざるを得なくなるという。 著書『男と女とお金についての厳しい真実(Cold Hard Truth on Men, Women & Money)』の中で、オレアリーは浪費されるお金の危険性について詳述している。「ゴースト・マネー(Ghost Money)とは死んだお金のことで、愚かなことに浪費されるお金で、代わりに投資されるべきだったお金のことだ」と、彼は2012年に出版されたこの本の中で書いており、「トイレで水を流すようにどれだけ気軽にお金が無駄にされているのか」と苦言を呈している。 オリアリー・ベンチャーズ(O'Leary Ventures)の会長であるオレアリーは、タバコに1日10ドル(約1500円)、コーヒーに週12ドル(約1800円)、雑誌に週8ドル(約1200円)、ランチに月200ドル(約3万円)を20年間使った場合、その代わりに投資で年率6%の複利を得ることができたと仮定すると、約27万6000ドル(約4140万円)を「燃やしてしまった」ことになると計算している。 「20代でカプチーノや雑誌に浪費している人は、老後の生活費を稼ぐために70代になってからコーヒーを給仕したり、雑誌を売るスタンドで働く可能性が高い」 現在、雑誌を購入する人は減っているが、雑誌はストリーミング配信や食事のデリバリーに置き換えることができるという。彼は、衝動買いを減らして節約したことで貯まったお金を専用の投資口座に入れることを勧めている。人々は残高が増えるのを見ることで、悪い習慣を手放しやすくなるからだ。 自称「ミスター・ワンダフル(Mr. Wonderful)」のオレリーは、悪いアイデアに対しては率直に意見し、フィードバックも忌憚のないものであることで知られている。彼は2024年、ポッドキャスト「エリカ・トート・ミー(Erika Taught Me)」でお金を無駄にする人々を叱責し、その部分のクリップを2024の9月にインスタグラム(Instagram)で共有している。
Theron Mohamed