イジメられっ子が救世主に?「マジで神マンガ」「なろう系かと思ったけど…」ド定番ストーリーをNo.1ヒットにした3つの要素
■読者にはwebtoonかどうかは関係ない「作品として人気になってほしい」
――本作は、LINEマンガにおける国産webtoon 作品の中で、2024年1月の月間販売金額位を記録しました。コメント欄に「LINEマンガの看板作品になるのでは」という熱い声も多く、回を重ねるごとにファンも拡大していっています。 【江藤俊司さん】大変、本当に有り難いことだと思っています。数字や金額が作品の価値のすべてではないことは理解しつつ、それでもチーム全員の成果として、たくさんの方にお読みいただいているという事実が、ただただ嬉しいです。 ――読者からの反響で印象に残っていることはありますか? 【江藤俊司さん】透晴と大我の決着について、肯定と否定、どちらも大量のコメントをくださったことです。好き嫌いを超えた、コメントいただいた皆さまそれぞれの価値観を表明いただいているようで、こういったことはなかなか起こらない光栄なことと思い、「ここまで描いてきて本当に良かったなぁ」と強く感じました。 ――国産webtoonの躍進が加速していると感じますが、国産webtoon作品を担当する編集から見て、今後目指していきたい目標があれば教えていただけますか? 【遠藤寛之さん】まずは「国産」という枕言葉なしで「全webtoonの中で1位」と言えるような実績をつくりたいなと思っています。そのためには長期連載に耐えうるストーリーやキャラ作りはもちろん、グローバルでの配信や人気の獲得も重要になってきますし、より多くの読者の方に届けるためのアニメ化などのメディアミックスも重要だと考えています。その次は「webtoon」という枠を超えて人気になる作品になればいいなと思います。読者の方にとっては作品を読んだ時に楽しめるかどうかが大切なのであり「webtoonかどうか」というのは関係ないと思っています。作品の編集をする時も「webtoonとしてどうか」以上に「作劇として魅力的かどうか」はいつも意識しています。 ――webtoon作品は躍進はしているものの、感覚としては“まだ始まったばかり”という人も多いのでは。今後根付かせていく上で、必要なことは何だと思いますか? 【遠藤寛之さん】大切なのは「フラッグシップになるような作品」だと思います。魅力的で面白い作品があれば読者の方も読んでみようと思うでしょうし、クリエイターさんも可能性を感じて制作に参入してくれるはずです。そうしてプレイヤーがどんどん増えいくことで市場が形成されていくのではないでしょうか。『神血の救世主』がそのフラッグシップになればいいなという思いはずっとあります!