どうなるミドル最強戦。メイウェザー、フォアマンはゴロではなくカネロ勝つ
ボクシングの注目の一戦、3団体統一ミドル級王者のゲナジー・ゴロフキン(35、カザフスタン)と、元2階級王者のサウル“カネロ”アルバレス(27、メキシコ)の“ミドル級世界最強決定戦”は、いよいよ16日(日本時間17日)、米国・ラスベガスのT-モバイルアリーナで開催される。それに先駆けて両選手は、MGMグラウンドで、1万人以上の観客を前に公開計量を行い、それぞれミドル級のリミット一杯の160パウンド(72.57キロ)で一発クリアした。 “トリプルG“”ことゴロフキンは、17連続KOを含む37勝(33KO)無敗のキャリア。一方、アルバレスは、49勝(34KO)1敗1分けの戦績で、その1敗は、2013年9月にフロイド・メイウェザーに0-2判定で敗れたもの。以来、7連勝中。その中には、アミール・カーンを一撃で倒した衝撃的な試合も含まれている。 この一戦に熱い視線を送っているのが、来月22日(両国)に同じくミドル級のWBAタイトルをダイレクトリマッチで争う同級1位の村田諒太(31、帝拳)と王者のアッサン・エンダム(33、フランス)の2人だ。 村田が「トップオブトップの戦い。エンダムに勝って、そこにたどりつきたい」と公言すれば、エンダムも「もちろん、村田との防衛戦の後は、この試合の勝者とやりたい」と、このミドル最強決定戦の勝者に次なるターゲットを絞っている。 エンダムの予想は、アルバレスの勝利だという。 「私の予想はアルバレスだ。この数試合のゴロフキンの試合を見ると、カネロのパワーが上。それに人気のあるカネロが勝ったほうが面白いじゃないか(笑)会場の雰囲気もカネロを後推しするだろう。そのカネロと戦って、ミドル級で誰が一番強いかの最強を証明したいな」 実は、アルバレス有利の戦前予想が大半だ。 天性のあて勘を持ち攻守において完成形に近いゴロフキンが、ここ2試合は、正面に立ち、クリーンヒットを浴びるシーンも目立ち、ダニエル・ジェイコブス戦では、ついにKO決着ができずに連続KO記録が17でストップしている。一方、3者がフルマークをつけたチェベス・ジュニア戦に象徴されるようにパワー一辺倒だったアルバレスのスキルアップを指摘する関係者が多く、35歳、やや下降気味のゴロフキンと、27歳、今なお上昇中のアルバレスの世代交代を見ることになるのではないか、という意見が目立つ。 著名ボクサーの予想も、アルバレスを支持するものが多くを占めた。 先日、現役復帰して総合格闘技UFC2冠のマクレガーとの“世紀の一戦”にTKO勝利した元6階級王者のフロイド・メイウェザーも、米国メディアにアルバレスのKO勝利を予想している。 「カネロが勝つだろう。ゴロフキンにはパワーがある。打ち抜きもいいが、べた足なので多くのミスを犯す。カネロのパワーと技術が、その隙を突くだろう。この試合は判定にもつれこむことはないと見ている」