立候補者の演説を聞く有権者ら＝15日、新潟県燕市（本田賢一撮影）

「政治とカネ」の問題を巡り全国的に注目されている衆院新潟2区。立憲民主党の前職、菊田真紀子氏（55）、無所属での出馬となった前職の細田健一氏（60）、日本維新の会の新人の井上基之氏（44）が三つどもえの戦いを演じることになった。それぞれの公示日（15日）を追った。 【表でみる】夕刊フジが作成した「落選危機にある大物・著名候補21人のリスト」 ■イメージカラーの黄色のジャケット 菊田氏はこの日午前9時すぎ、新潟県三条市の選挙事務所で出陣式を行った。イメージカラーの黄色のジャケットを身にまとった菊田氏は自民の派閥パーティー収入不記載事件をやり玉にあげ、「不記載が何となく許されてしまう社会でいいのか。今回はきっちりとけじめをつけさせ、政治への信頼を取り戻す選挙だ」と気勢を上げた。 政策面では、予算の使い方を変え、国民の暮らしを良くしていくと訴えた。 16日は、立民の野田佳彦代表が同市内に応援に駆け付ける。 ■深く反省「後がない選挙」 不記載事件で自民の公認を得られず、無所属での出馬となった細田氏は正午ごろ、同県燕市でこの地域の出陣式を行った。支援者を前にまず「深刻な政治不信引き起こし、深く反省している」と陳謝。「無所属で比例復活がない私にとり、後がない選挙だ。小選挙区で1票でも多く獲得し、国会に戻るしか道はない」と支援を訴えた。 政策面では、震災復興など地域の課題を解決できるのは政権与党だけとした。 16日は、自民の高市早苗氏が同市内に応援に駆け付ける。 ■「2区の有権者の良識を示して」 井上氏は午後5時前、2区最大の票田である新潟市西区で街頭演説を行った。不記載事件については「2区の有権者の良識を示してほしい」とアピール。一方で、「今後の社会をどうするかも争点にすべきだ」とし、「社会保障改革で現役世代の負担を減らし、経済を回していくことが大切」と訴えた。 井上陣営には公示日前日の14日、維新共同代表の吉村洋文大阪府知事が応援に駆け付け、「維新の旗を掲げる候補者をどうか応援してやってほしい」と熱くアピールした。