20回目のスクデット獲得の王者インテルを伊解説陣が徹底分析!インザーギ兄が語る弟の“傑作”とは?「アンチェロッティのよう…」 | セリエA
【欧州・海外サッカーニュース】3年ぶり20回目のスクデットを獲得したインテルについて、元指揮官のアンドレア・ストラマッチョーニ氏ら『DAZN(ダゾーン)イタリア』の解説陣が見解を示した。 【動画】ミラノダービーを制したインテルが通算20回目のスクデット獲得!
シモーネ・インザーギの下で3年目に臨んだインテルは、シーズン中盤までスクデット争いを演じていたユヴェントスが失速するのを尻目にリードを広げて独走。セリエA第33節において、2位につけていたミランとのミラノダービーを制し、5試合を残して3年ぶり20回目のリーグ優勝を決めた。 そんなセリエAの新王者について、『ダゾーン・イタリア』の解説陣が「Sunday Night Square」のスクデット特番で議論を交わした。元インテル指揮官のアンドレア・ストラマッチョーニ氏が伝統のダービーで初めて迎えたリーグ制覇の歓喜の瞬間に見解を示しつつ、インザーギを“変革者”と呼んで称えた。 「夢のようなフィナーレだった。インテルは残り5試合あることを考えず、このフィナーレを手に入れるために、あらゆる手を尽くしたように思う。3重の喜びだろう。インテルのプレースタイルは革新的だ」 「シモーネ・インザーギは今シーズン、3バックのシステムが守備的であるという概念を完全に破壊した。彼はまさに本物の変革者だ。われわれはこの1年、解説を担ってきたが、彼の仕事は、これまでに見たことがないようなものだった」
進化を続けたインテル
『ダゾーン・イタリア』で実況を務めるステファノ・ボルギ記者は、今シーズンのセリエAで抜きんでた実力を示したインテルの強さを解説した。 「インテルはゲームのアプローチや展開、フィニッシュと全てにおいて優れていた。ミランとのダービーで20回目のスクデットを祝えたことは、単なるケーキの上のチェリー以上の意味がある。シーズン中は、ライバルよりも良いプレーを見せ、より多くのゴールを挙げ、失点は少なく、何度も勝利を重ねてわずか1敗だった。全てにおいてライバルとの差が明確だった」 「私はシモーネ・インザーギのインテルを“進化的”と表現したい。このチームは毎年、成長を遂げ、今シーズン中も進化を続けていた。常にクオリティを保ちながら、開幕時とシーズン終盤では異なるチームだった」 インザーギの兄で元イタリア代表FWのフィリッポ・インザーギ氏は、インテルの成功物語のきっかけを問われると自身の見解を示し、弟に賛辞を贈った。 「昨シーズンにチャンピオンズリーグ(UCL)決勝を戦ったことで、自らの強さを自覚するようになったのだと考える。シモーネがインテル指揮官に就任した時から私は言っていたが、(アントニオ)コンテや重要な選手たちがチームを去ったインテルへ行くのは簡単ではなかった。シモーネはラツィオでカップ戦のタイトルを獲得し、居心地よく過ごしていた」 「そんな中でインテルへ行くという挑戦をした。主力の流出を決して嘆くことなく、見ていても美しい素晴らしいチームを作り上げた。そしてようやく3-5-2が守備的なシステムであるだけでなく、スーパーオフェンシブなシステムにもなることが示された」 ストラマッチョーニ氏は、インテルの優勝の陰の立役者として、ジュゼッペ・マロッタCEOらクラブの幹部の手腕を挙げた。インテルは1年前、アンドレ・オナナやミラン・シュクリニアル、ロメル・ルカクやエディン・ジェコらを一挙に失ったが、見事な補強で戦力を補った。 「ピエロ・アウジリオSD(スポーツディレクター)ら古株と、マロッタら新たに加わったディレクターらの間で融合が行われた。インテルの優勝に至るまでのカギとして、私はUCL決勝のほか、補強も付け加えたい。限られた資金で獲得した選手たちがものすごい貢献をした」 「例えば負傷したマルクス・テュラムを待ったこと。その彼が今シーズン、半端ない活躍を見せた。それから(ヤン)ゾマーも並外れたGKだ。(サミル)ハンダノヴィッチの穴を埋めるのは決して簡単ではなかっただろう。それからおそらく唯一、インテルが高額な移籍金を投じて獲得した(バンジャマン)パヴァール。この3人が戦術面だけでなく、グループの一員として完璧に溶け込んだんだ」