TSMC、高雄に建設の2ナノ工場に装置搬入 来年上半期にも試験生産開始へ/台湾
(台北中央社)半導体受託製造世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は26日、南部・高雄市に建設した回路線幅2ナノ(ナノは10億分の1)メートル品の生産工場で、装置搬入式典を行った。式典は外部には公開されなかった。来年上半期にも試験生産が開始される見通し。 同工場は同社が高雄に建設する初のウエハー工場。台湾南部での拠点がさらに拡大されることになる。 同社は2ナノ品の量産を来年開始する予定で、高雄の他、北部・新竹県宝山にも二つの2ナノ工場を建設している。新竹宝山第1工場は今年4月に装置の搬入を済ませ、来年量産を開始する。宝山第2工場と高雄工場は2026年に量産開始予定。 市議会で取材に応じた陳其邁(ちんきまい)高雄市長は同日、当初の予定では来年半ばに装置搬入、年末に量産開始とされていたとした上で、半導体先端プロセスに対する世界の需要の高まりを背景に、TSMCは装置搬入を前倒ししたと説明。今後、高雄で第5工場までの建設が計画されていることに触れ、市としてTSMCが高雄での投資を順調に行えるよう支援していく姿勢を示した。 (蔡孟妤/編集:名切千絵)