あなたは右脳型、 左脳型?「両脳使い」がこれからの時代をリードする理由
利き手、利き足はよく耳にしたことがあると思いますが、人には利き脳があることを知っている?利き脳とは、その人の脳の得意分野のこと。今回は、児玉光雄先生が利き脳についてご紹介。 【写真】「脳の健康」を維持させるために、知っておくべき5つのこと 児玉光雄(こだま・みつお)さん 1947年兵庫県生まれ。追手門学院大学スポーツ研究センター特別顧問、元鹿屋体育大学教授。京都大学工学部卒。大学時代はテニスプレーヤーとして活躍し、全日本選手権にも出場。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院で工学修士号を取得。米国五輪委員会スポーツ科学部門本部の客員研究員として、米国五輪選手のデータ分析に従事。過去30年以上にわたり、臨床スポーツ心理学者として、ゴルフ、テニスを中心に数多くのアスリートのメンタルカウンセラーを務める。また、右脳活性プログラムのカリスマ・トレーナーとして、これまで数多くの受験雑誌や大手学習塾に右脳活性トレーニングを提供。日本スポーツ心理学会会員、日本体育学会会員。 ※以下「」内、児玉先生
両利き人間って?
私は、両利き人間がこれからの時代を背負っていく、と考えています。身体の各器官の非利き側を活性化させることがなぜ必要なのか。それは、各器官は人間にとって最も重要な「脳」と繋がっているからです。そこで、まず脳の利き側の話から始めたいと思います。 いくら科学が加速度的に発達したからといって、人間の脳がコンピュータに置き換わることはほとんど不可能に近いのです。これは私の独断的な予測に過ぎないのですが、少なくともこれから数十年以内に私たちの脳の機能とまったく同等のコンピュータが開発されることはないはずです。しかし、脳の機能の領域に関する研究は、飛躍的に進歩しています。いまや確実に新しいトレンドが動き出しているのです。 例えば、いままで右脳あるいは左脳のどちらか単独で行われていると思われていた高度な作業も、実は右脳と左脳の協同作業によって行われていることが判明し始めています。右脳と左脳の交信を頻繁にさせながら両者を連動させることで、脳の持っている潜在能力を引き出すことができるのです。残念ながら、ほとんどの人が片方の大脳半球ばかりに作業をさせているので、もっと両者のバランスをとる必要があるわけです。つまり、あなたがその気になれば、両方の大脳半球をバランス良く使うことができ、両利き人間の仲間入りができるのです。 いまスポーツ界でもっとも注目されているアスリートは、大谷翔平選手で間違いないでしょう。大谷選手は左打ち、右投げです。これはメジャーリーグで3000本安打という金字塔を打ち立てたイチローさんとも、見事に一致します。私は、彼らのパフォーマンスの大きな要因が両利きだったことにある、と考えています。