「三戸郡ひっつみ汁」減塩郷土料理コンテスト優勝 青森・三戸町育ちの加藤さんがアドバイス
うま味調味料を活用し減塩を目指した郷土料理のレシピを競うコンテストの表彰式が21日、川崎市の「味の素グループうま味体験館」で開かれた。青森県田子町に生まれ三戸町で長く暮らした加藤恭子さん(93)の思い出を基に、神奈川のチームが応募した「青森県三戸郡ひっつみ汁」が優勝。加藤さんは表彰式で「ひっつみ汁は大好き。やっぱり郷土の料理は良いものだなと思う」と喜んだ。 加藤さんは現在、横浜市の特別養護老人ホームさくら苑で暮らす。幼い頃に母親と一緒にひっつみ汁を作った思い出を語り、「郷土の材料を生かして料理を作るという昔の人たちの知恵で、ひっつみ汁の伝統をずっとつないできた。今でもみんなに親しまれる料理の一つです」と紹介した。 レシピを応募したのは、さくら苑の管理栄養士・日原美穂さん、調理を担当する日清医療食品横浜支店の小見山久実子さんらでつくるチーム「レディーブロッサム」。入所者の加藤さんに味を確認してもらいながらレシピを整えたという。 お年寄りが食べやすいよう、ひっつみは薄めに伸ばして切り、ごま油で味にアクセントを付ける工夫がポイント。伝統的な作り方と比べ67%の減塩を達成した。日原さん、小見山さんは「地元の方々にも受賞を喜んでもらえたら」と話した。 同コンテストは日本うま味調味料協会が主催した。