親戚の集まりでチヤホヤされていた「大企業」勤めのいとこ…「中小企業」の年収とどれくらい違うの?
中小企業と比べて、大企業の方が年収は高いイメージを持つ方もいらっしゃるでしょう。しかし実際に、どれくらい年収に差があるのか知らない方も多いかもしれません。 そこで今回は、大企業と中小企業の平均年収を比較します。
大企業と中小企業における平均月収
厚生労働省の「令和4年 賃金構造基本統計調査」によると、常用労働者1000人以上を「大企業」、100~999人を「中企業」、10~99人を「小企業」と定義されているようです。 その定義を基に、大企業・中企業・小企業に分けて平均月収を見てみましょう。同調査による、令和4年の平均賃金は表1の通りです。 表1
※厚生労働省「令和4年 賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成 表1の平均月収を単純に12倍して年収を算出すると、大企業は417万9600円、中企業は363万6000円、小企業は341万4000円となります。月収から算出した年収だけでも、大企業と中企業では54万3600円、大企業と小企業では76万5600円の差が発生します。
大企業と中小企業における賞与の支給状況
年収は平均月収だけでなく、賞与も関係します。賞与は基本給をベースに計算されることが一般的なため、月収が高い企業ほど賞与の額も大きくなる傾向にあります。 厚生労働省の「毎月勤労統計調査(全国調査)」によると、全労働者の夏季賞与(2022年)と年末賞与(2022年)の平均支給額は表2の通りです。 表2
※厚生労働省「毎月勤労統計調査 全国調査/夏季賞与(2022年)」および「毎月勤労統計調査 全国調査/年末賞与(2022年)」を基に筆者作成 表2から、年間の賞与における大企業と小企業との差は約93万円にも及びます。 企業にもよりますが、一般的には大企業の方が中小企業に比べて月収が高い水準にあるため、賞与も高くなる傾向であることが分かりました。ほかにも、賞与以外の手当や昇給といった制度が整っていることから、大企業は年収が高くなりやすいといえるでしょう。