大谷翔平の名言が効く!仕事に悩んだら思い出したい2つのことば
やってみたうえで決めればいい
先入観は可能を不可能にする (「大谷翔平 野球翔年I」p.47) 仕事をするうえで、経験や知識は貴重です。しかし、ときにそれが先入観となってしまうことがあるのも事実。なにかを見たり、新しいことを考えようとするときに、その先入観が邪魔をするわけです。 このことに関して著者が引き合いに出しているのは、大谷翔平が二刀流への挑戦を決めたときのこと。 その際、プロ野球のOB、とくに名選手や名監督だった人たちの多くが「無理」「不可能」を口にしたのは、まさに先入観のなせる業だったというのです。「エースで3番」であっても、プロ入りに際してはどちらかに絞るのが常識だったからです。 しかし大谷自身は、高校時代に当時不可能といわれた「スピード160キロ」を目標にして見事に達成した経験から、「先入観は可能を不可能にする」ことを理解していたのだといいます。 「自分で無理じゃないかと思ってたら、(160キロは)できなかったと思います。 だから、最初からできないと決めつけるのはやめようと思いました」(25ページより) プロ野球で二刀流など無理に決まっているという先入観に対し、大谷や栗山英樹監督が考えていたのは「最初から無理だといってたらすべてが無理。やってみなきゃ、わからない」ということ。2つの突出した才能があるなら、その両方を伸ばせばいい。可能か不可能かは、やってみたうえで決めればいいということです。(24ページより)
自分で考え、自分でやってみる
正解はないと思うんですけど、人は正解を探しに行くんですよね。 「これさえやっておけばいい」 というのがあれば楽なんでしょうけど、 たぶんそれは「ない」と思うので (「道ひらく、海わたる」p.316) ビジネスにおいて部下を育てるためにもっとも有効なのは、「答えを教えるのではなく、自分で考えさせる」こと。 最初から答えを教えてしまうと、たしかに失敗のリスクは減り、早く成果を上げることができるでしょう。 しかし、それでは「自分で考える力」が育つはずもありません。ましてや物事には、必ずしも答えがあるとは限らないもの。だからこそ、考える力が問われるのです。 大谷翔平は誰もやったことのない二刀流に挑戦しているだけに、そこには「これさえやっておけばいい」という正解などないことをよく知っています。 もちろん「投手ならこれを」「打者ならこれを」といった指針はあるはずですが、大谷の体格やパワーにそれが合うかどうかはわかりませんし、ましてや投打の両方を高いレベルでやろうとすると、そうした指針は参考にはなっても正解とはなりません。 だからこそ大谷は自分で閃いたことや、何かを見ていて気付いたこと、第三者の意見で参考になるものがあれば、「とりあえず、やってみる」を大切にしています。(69ページより) やってみた結果、よかったのであれば取り入れればいいし、ダメならやめればいい。それだけの話。 たしかに世の中には、正解がないことや、正解を誰も教えてくれないことを嘆き、不満を口にする人もいます。が、そもそも正解は教えてもらうものではなく、自ら探し求めるものなのです。 誰もやったことがないことに挑戦する以上、大切なのは自分で考え、自分でやってみること。そうやって、正解を探し続けることが重要であるわけで、それはビジネスにも当てはまることであるはずです。(68ページより) 閉塞感が漂う現代は、とかく生きづらくもあります。しかし、だからこそ大谷のことばから学べるものがあるのではないかと著者は記しています。日常的に起こるさまざまな問題やトラブルをスムーズに乗り越えていくためにも、ぜひ参考にしたいところです。 >>Kindle unlimited、2万冊以上が楽しめる読み放題を体験! 「毎日書評」をもっと読む>> 「毎日書評」をVoicyで聞く>> Source: PHP文庫
印南敦史