さかなクンと考える「外来種」 駆除ザリガニを“えさ”に 外来生物と共存しながら生きるには…【news23】
橿原市昆虫館 学芸員 辻本始さん 「ザリガニ(のえさ)は一度もない。なかなか、ザリガニが使われているえさがそもそもないので」 まずはドンコという魚にあたえて見ることに。しかし… 宮部和樹さん 「目では追ってはいるんですけど…」 反応は今ひとつのようです。続いて、ニッポンバラタナゴ。繁殖に必要な貝をザリガニに食い荒らされていた、あの魚です。果たして食べるのでしょうか…? 「食べてます、食べてますね」 「よかった、よかった」 次の命へと繋がりました。 宮部和樹さん 「ザリガニも来たくて日本に入ってきたわけじゃないと思うので、たしかに悪いことはしているが、命を無駄にすることなく、別のかたちで利用できることが分かったので、それはすごい良い発見だなと思いました」 外来生物とはいえ、同じ命。共存への模索が続けられています。 ■繁殖力の強いアメリカザリガニ 最初は20匹が…現在は全国に分布 小川彩佳キャスター: アメリカザリガニも共存していくということですけれども、素晴らしい魚活用ですね。 TBS SDGs大使 さかなクン: アメリカザリガニが悪いというわけではなく、やはり持ち込まれてしまったがために、なんです。生き物はみんな一生懸命生きようとする。その力が強ければ強くなるほど、本来そこにいなかった生き物であれば、生態系を変えてしまうことになってしまうわけです。 藤森祥平キャスター: 環境省によりますと、アメリカザリガニは、1927年にアメリカから食用輸入されたウシガエルの餌として、神奈川県鎌倉市大船に輸入されました。最初はわずか20匹ほどだったそうです。しかし現在は、全ての都道府県で生息が確認されています。 学校教材やペット釣りの餌など、事業者が商品として保管していた個体を捨てたり、逃げ出すなどして全国的に分布が広がったと考えられています。 データサイエンティスト 宮田裕章さん: 私が岐阜に住んでた頃はどこにでもいて、まさに小学校の最初に馴染む生物として、教材の中でもザリガニを通して生態系を学ぶ、というようなことがあったと記憶してますね。