立体的なフォルムと ストレッチコードが印象的な 「PORTER THINGS(ポーター シングス)」が支持されるワケとは?
「元々、『KURA CHIKA by PORTER』の限定アイテムという位置づけのシリーズでしたが、ありがたいことに、多くのお客様から好評を得ておりまして、もっと幅広いユーザーの方に手にしていただきたいという想いから、全国の取扱店での展開がスタートしました」
そんな人気シリーズの「PORTER THINGS」だが、どのような特徴を持つシリーズなのだろうか。その特徴に関しても遠藤さんはこう説明する。
「特徴は3つあります。ひとつはカバンの顔でもあるフロントに、バイアス(斜め)に取り付けられたファスナーとその立体的なフォルム。もうひとつはボトム部分に取り付けられたストレッチコード。そして最後に背胴部分に配置された『キュービックアイ®ピケライト』という、医療の現場で使われていた素材をバッグに初めて採用したことです」
特徴的なフォルムは、バイアスに入ったファスナーの対角を摘まむことで、この立体感を実現したそう。このフォルムに行き着くまでにはかなり苦労したとか。そしてボトム部分に配置されたストレッチコードも使い勝手を追求したディテールだ。遠藤さんは続ける。
「ボトム部分に配置されたストレッチコードは、読んでいた新聞や、暑くなって脱いだ上着、折り畳み傘などをさっと入れられるように付けています。また発色の良いスポーティな印象の蛍光グリーンと、ブラックの2色が付属されているので、使う方の好みで付け替えてほしいです」
医療や介護の現場で使われていた機能素材をバッグに初めて採用
特徴のひとつにも挙げられた背胴の素材「キュービックアイ®ピケライト」だが、これを採用するまでにはどんなストーリーがあったのだろうか。遠藤さんはこう語ってくれた。
「元々この素材は、医療や介護の現場でマットレスなどに使われていました。機能性の高い素材のため、カバンに使えるかを検討しました。
この機能素材は、通気性はもちろん衝撃吸収性、速乾性に優れていて、医療や介護だけにしか使われないのはもったいないと思いました。そこでバッグと身体が接触する部分に使うことで、蒸れ防止や長時間の着用による血行の妨げを少なくし、疲労感を緩和させるようにしたのです。通常は白い素材ですが、バッグに採用するあたり黒く染めてもらいました」