楽天戦13連勝の西武・今井達也は「エース的な存在」 124球の熱投で4戦4勝 99奪三振はリーグトップ独走
◆楽天0―4西武(28日、きらやかスタジアム) 「お得意さま」相手に崩れなかった。今井達也が124球の熱投で、2021年10月から続く楽天戦の連勝を「13」に伸ばした。「試合前からファンも気合が入っていたので。何とか期待に応えられて良かった」。得点圏の走者を6度も背負いながら8回無失点。チームを6月初の連勝(1分け挟む)に導いた。 ■「いい子なんですけど…」巨人時代同僚・炭谷が明かす松原の〝取り説〟【動画】 初登板の山形でマウンドに慣れず、初回は先頭の辰己涼介に左翼フェンス直撃の二塁打を許したが、続く鈴木大地から見逃し三振を奪うなどしてホームを踏ませなかった。渡辺久信監督代行も「すごく粘り強くなって、簡単に崩れない。だいぶ成長している」とうなずいた。 力投が報われず、チームが8連敗を喫した11日の広島戦では、最後の打者となった源田壮亮に涙しながら真っ先に寄り添った。「『雰囲気を何とか変えたい』と見て分かるぐらい(気持ちを)出している選手が少なかった中で、自分と同じ気持ちでプレーしている主将がいたので」と振り返る。 今回は自身4連敗で臨んだマウンド。「チームが勝てていない状況が悔しくて。何とかゼロに抑えたかった」。豊田清投手コーチもスライダーの進化や制球力の向上以上に「チームの勝ちのために投げてくれる姿が本当に心打たれる」と精神面での充実ぶりを称賛する。 球威のある直球と切れ味鋭いスライダーを駆使して毎回の8三振を奪い、99奪三振はリーグトップを独走する。防御率も同5位の2.08で、楽天戦は今季4戦4勝だ。渡辺監督代行は「防御率も良いし、十分試合をつくっている。今でもエース的な存在」と認める。西武の新エースとして今や誰も異論はない。(末継智章)
西日本新聞社