会見に臨むドジャースの大谷翔平選手

　ドジャースの大谷翔平選手が敵地ニューヨークでメッツとのリーグ優勝決定シリーズを翌日に控えた15日、会見した。米メディアから、大谷とロバーツ監督に対して「不振」に関する質問が集中した。得点圏では8打数6安打と打っているが、走者なしでは19打数無安打。大谷本人は「ストライクゾーンの管理は大きくずれていない。スイングしにいった時にファウルになったり、振った時のアプローチ（にズレがある）と思う」と語った。 ◆大谷翔平に美女もうっとり【写真】 　大谷はポストシーズンで27打数6安打、打率2割2分2厘。パドレスとの地区シリーズ第1戦で一発を放ってから6試合連続ノーアーチとなっていることで、米メディアからは「不振」扱い。過去に大物のバリー・ボンズ、アレックス・ロドリゲス、今はアーロン・ジャッジが10月に苦しんでいるが、本人は「そういう選手たちとまず自分が同じかわからない。当然（プレーオフは）、相手投手もトップクラス。それだけ、レベルの高い投手の中から、ヒット、本塁打勝ち取っていくのはそれだけ難しいこと」と語った。 　大谷を擁護したのはロバーツ監督だ。「翔平が打てなかったのは、ダルビッシュ有、タナー・スコット、マネイアだけだ。いずれもタフな投手。スコットとマネイアは左打者にとって非常に厄介。ダルビッシュに対して、翔平が自らのストライクゾーンを少し広げたのは驚いたが、ダルビッシュは翔平の子供の頃のアイドルだしね。それがどの程度影響したのかはわからないが。でも、彼はリセットして、明日のセベリーノから打ってくれると期待している」と変わらぬ信頼を口にし、打順変更を否定した。 　米メディアの一人は「大谷は今シーズンで誰もができないことをやってのけた。だが、今のところプレーオフは期待を上回るものではない。マイケル・ジョーダンの全盛期は激しいマークにあっても常に勝った。大谷もそれを求められているのかもしれない。そうすると、今の数字は物足りない」。NYメディアは、不調のジャッジと結びつけようとし、この時期に大物が打てない理由を探していた。 　今やメジャーの顔となった超スーパースターの宿命だろう。この10月は少しでも打てなければ、大谷が矢面に立たされる。米メディアが比べるのは、ＮＢＡスターのマイケル・ジョーダンであり、ＮＦＬスターのパトリック・マホームズだからだ。ただ、大谷は自身は、勝利優先の姿勢を崩さない。「ポストシーズンはチームが勝てればそれでいい」。