ジャイアンツとの契約合意が報じられているウィリー・アダメス（MLB Advanced Media）

　日本時間12月8日、米公式サイト「MLB.com」のマーク・フェインサンド記者が関係者から得た情報によると、ジャイアンツはブリュワーズからFAとなっていたウィリー・アダメスと7年1億8200万ドルの大型契約を結ぶことで合意に至ったようだ。これはバスター・ポージーが2013年に結んだ総額1億6700万ドルの大型契約を上回り、ジャイアンツにとって球団史上最大の契約となる。ポージー編成本部長は自身の契約を超える大型契約を、自らの手でアダメスに与えることになった。 2024年シーズンの主要アワード受賞者まとめ 　ポージー編成本部長は今オフの最重要課題として正遊撃手の獲得を挙げていたが、アダメスはその補強ポイントに合致する存在だ。現在29歳のアダメスはメジャー7年目の今季、ブリュワーズで161試合に出場して打率.251、32本塁打、112打点、21盗塁、OPS.793の好成績をマーク。守備指標が大きく悪化した点は気になるものの、打撃面ではメジャータイ記録となるシーズン13本の3ラン本塁打を放ち、一時は打点王争いにも加わった。 　ジャイアンツは正三塁手マット・チャップマンが、チームが新たな正遊撃手として金河成（キム・ハソン）を獲得した場合、キムが右肩の手術から復帰するまでのあいだ、遊撃の守備に就くことに前向きな姿勢を示していたが、キムではなくアダメスを獲得したことで、三塁チャップマン、遊撃アダメスの布陣になることが確定。チャップマンも今年9月に6年1億5100万ドルの長期契約を結んでおり、来季からしばらくのあいだ、この三遊間コンビがチームを牽引していくことになりそうだ。 　なお、ジャイアンツ史上最大のFA契約は2016年にジョニー・クエトが結んだ6年1億3000万ドルだった。エクステンション（契約延長）を含めてもポージーの8年1億6700万ドルが最高額であり、アダメスの7年1億8200万ドルはこの両方を上回って球団史上最大の契約に。アダメスを補強の「プランB」として位置づけていたチームも多く、アダメスの契約が先に決まったことは、今後の市場の動向に大きな影響を与えそうだ。