【速報】「今でもフラッシュバックすることが…」“腐ったミカン”暴言吐かれ退職迫られ「うつ病」に…学校法人・元職員らが訴えた裁判 追手門学院側と和解成立
「腐ったミカン」などと暴言を吐かれ退職を迫られたとして追手門学院の元職員らが法人側を訴えた裁判で、元職員らと法人側が和解したことがわかりました。 訴えなどによりますと、大阪の学校法人・追手門学院の職員だった男性3人は、2016年に職員研修を受講した際、研修を請け負ったコンサルタント会社の講師から「腐ったミカンを追手門の中に置いとくわけにはいかない。まだ少しは可能性があって頑張ろうとしているミカンも腐ってしまう」といった暴言を吐かれ、退職を迫られたということです。 3人はその後も学院の幹部らから執拗に退職を迫られ、「うつ病」などを発症し、休職。 法人側から「退職扱い」とされたため、職員として復帰することや慰謝料を含む3600万円あまりの損害賠償などを求め、2020年に法人側を提訴していました。 弁護団によりますと、6日付で法人側が原告らに対して、「精神的苦痛を与えたことについて謝罪する」、「計約9000万円の解決金を支払う」ことなどを条件に和解が成立したということです。 また原告のうち1人は復職、ほか2人は退職をするということです。 追手門学院は「和解条項の内容に従って、引き続き再発防止に努めてまいります。多くの皆さま方におかれましては、ご心配とご不快な思いをおかけしましたことをお詫び申し上げます。」としています。
6日午後、和解成立後の会見で、原告の男性3人はそれぞれ次のように話しました。 (原告のAさん・50代)「『退職しない』と明言したにもかかわらず、『あなたに悪いところがあるから面談するしかないんです』と言われて、何度も呼ばれて面談していたのがとても苦しかったという思いがあります。そこについて今回謝罪をちゃんとしてもらえるということになったのはよかったなと感じています。復職とはなりましたが、まだ通院治療が必要で、フラッシュバックすることは今でもあります。働いている側として不安があると全力で働くことはできなくなりますので、本当にハラスメントがなくなっていってほしいと思います」 (原告のBさん・40代)「裁判始めたきっかけというのも、自分たちの損害賠償とか名誉の回復などももちろんあるが、それだけではなくて、自分たちが泣き寝入りをしていると今後も(ハラスメントが)続いていくだろうというのを考えていて、これはあってはならないと(思った)。我々のような思いをする方がいなくなってほしいという気持ちで(訴訟を)やってきたので、原因究明や、関係者の責任の所在が明らかになることを期待したいです」 (原告のCさん・50代)「現在も通院も続けていて、薬も飲み続けている状況です。研修のあった新大阪、学院があった職場の茨木、いまだにとくに茨木の駅は降りれません。通過するときでも気が重くなります。ハラスメントは職場にあってはならない、ましてや学校といったような教育機関であってはならないものであるにもかかわらず起きてしまったと。大人の世界でも子どもの世界でもあってはならない。ハラスメントがあっても、それがちゃんと組織としても自浄でき、改善できるように、こういう目に遭っている人が声を上げて解決できるような社会になってほしいです」