自民・高市氏 選択的夫婦別姓「最大数は通称使用を求める声だ」「親族間の争い、懸念」 ごまかしの選択的夫婦別姓議論
──法案も作成し提出している
「平成14年と令和2年の2回、自民党政調会の法務部会に提出した。1回目は反対意見が出て党議決定には至らず、2回目は審査もされずに放置されている」
■子の視点は貴重
──今後の議論はどう進めるべきか。議論の中で果たしたい役割は
「4年3月に公表された直近の政府世論調査では、戸籍上の同氏維持を支持する回答が69・2%であり、最大数は旧氏の通称使用を求める声だ。選択的夫婦別氏制度の法制化により戸籍が同氏か別氏かの二択になってしまうと、『戸籍上は夫婦親子同氏を希望するが、社会生活では旧氏を通称使用したい』と希望する方々の利便性を高めるための取り組みが遅れることを懸念する。これまでの旧氏併記の取り組みも水泡に帰す。この点をしっかり伝えていきたい」
──小中学生を対象に産経新聞が実施したアンケートによると、家族で名字が別になることに「反対」が約50%で「賛成」を上回った
「子の視点からのアンケートは、珍しく貴重だと思った。18歳以上を対象にした政府の世論調査でも、夫婦の姓が違うことによって子供に『好ましくない影響があると思う』と回答した方が約7割だった。やはり、夫婦別氏制度の導入については、慎重な検討が必要だと思う」(聞き手 長橋和之)