監督降板で立て直しを図るブラムハウス版「エクソシスト」、新監督はマイク・フラナガンに決定!
ジェイソン・ブラム率いるブラムハウス・プロダクションが手掛ける「エクソシスト」の新作映画の監督に、『ドクター・スリープ』(19)などで知られるホラー界の名手マイク・フラナガンが新たに就任したことが明らかになった。「Deadline」など全米複数メディアが報じている。 【写真を見る】オカルト映画ブームを巻き起こした金字塔から50年…続編もドラマ化も苦境続き 1973年に公開され世界中にオカルトブームを巻き起こしたウィリアム・フリードキン監督の『エクソシスト』は、前日譚を含め3本の続編映画が制作されたものの、いずれも興行、批評両面で失敗続き。2016年にスタートしたドラマシリーズもシーズン2で打ち切りとなった。その後、ブラムハウスと「ハロウィン」のリブート3部作を成功に導いたデヴィッド・ゴードン・グリーン監督の再タッグによって、シリーズ第1作の直接的な続編として3部作構想で新たなシリーズが始動。 ところがその第1部として公開された『エクソシスト 信じる者』(23)は、北米興収6550万ドル、全世界興収1億3620万ドルと伸び悩み、辛辣な批評が目立つ結果に。第2部となる『The Exorcist: Deceiver』の脚本まで仕上げていたグリーン監督は降板し、ブラムハウスとユニバーサル・ピクチャーズはシリーズの見直しを計画。公開スケジュールの変更はもちろん、新たな監督探しが進められていた。 そして今回、白羽の矢が立てられたのは『オキュラス/怨霊鏡』(13)、『サイレンス』(16)、『ウィジャ ビギニング ~呪い襲い殺す~』(16)の3作でブラムハウスとタッグを組んできたフラナガン監督。「『エクソシスト』は私が映画監督になるきっかけとなった作品。その世界観のなかで斬新かつ大胆、そして恐ろしい作品に挑戦する機会を得られたことはとても光栄です」と強い意欲をのぞかせる。 報道によれば、フラナガン監督が手掛ける新作映画は「エクソシストの世界における新たな物語であり、『エクソシスト 信じる者』の続編ではない」と明言されており、悪魔に取り憑かれた人々と、彼らと戦うイエズス会の司祭たちを描く物語になるとのこと。フラナガン監督自らが脚本を担当し、タイトルやキャスト、公開時期などはまだ明らかにされていない。 製作を務めるブラムも「マイクの声とビジョンはホラーファンにとって欠かせないもの。彼を再びブラムハウスに招き入れることができてうれしく思っています。彼が『エクソシスト』に対して抱く新たな解釈に、私はビビッときました。観客の皆さんがそれを体験してくれる日が待ちきれません」と期待感をあらわに。ホラー映画の金字塔「エクソシスト」シリーズから今度こそ成功作が生まれるのかどうか。今後の動向から目が離せない。 文/久保田 和馬