ウォール街の有力ストラテジスト2人、米国株への楽観姿勢強める
(ブルームバーグ): ウォール街の有力ストラテジスト2人が、米国株に対する楽観姿勢を強めた。堅調な労働市場や景気の底堅さ、金利低下が背景にある。
モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏は、より安全なディフェンシブ株との比較で景気循環株に対する判断を引き上げた。4日に発表された米雇用統計が市場予想を上回ったことや、米国の追加利下げ見通しを根拠に挙げた。同氏は今年半ばまで、株式に対して弱気な1人だった。
米雇用者数の伸び、9月は全予想上回る-失業率は4.1%に低下 (4)
ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・コスティン氏も、S&P500種株価指数の向こう1年の予想を従来の6000から6300へと引き上げた。現行水準から10%ほどの上昇を見込んでいることになる。
ウィルソン氏は「労働市場・経済成長データへの株式相場の反応という点で言えば、『良いものは良い』という環境にあると引き続き考えている」とリポートで指摘。「債券市場はソフトランディングの可能性に以前ほど懐疑的でなくなっている。これは株式投資家にとって重要なシグナルだ」と記した。
ウィルソン氏は金融株に対する投資判断をオーバーウエートに引き上げ、ヘルスケア銘柄と生活必需品株に対する判断を引き下げた。
原題:Wall Street Strategists Say Jobs Surprise Bodes Well for Stocks(抜粋)
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Sagarika Jaisinghani