「信じられないほどひどい」ボルシアMGで主力の板倉滉がこぼした本音「苦しいね。1勝するのが難しいなって」【現地発コラム】
「生き生きとした感じがまるでしない」
「失点の仕方が悪すぎる。まじで、悲しくなるよ」 後ろの席に座る地元記者もそんな嘆き節を口にするしかなかった。フライブルクをホームに迎えたブンデスリーガ27節で、ボルシア・メンヘングラッドバッハが0-3の完敗を喫した。日本代表のDF板倉滉も試合終了のホイッスルが鳴ると、膝に手を置いて悔しさを隠さなかった。 【動画】華麗なヒールパスから…堂安の今季4点目 ボルシアMGにゴールチャンスがなかったわけではない。実際、「おや」と思わせるシーンもあった。だが、得点には至らない。攻撃の最終局面で怖さが感じられないのが現状だ。 「枠内シュートが3本だけ? ひどい出来だ。信じられないほどひどい。攻撃はまるで機能していない。生き生きとした感じがまるでしない」 地元記者による正鵠を射た指摘だ。ただ、相手のパフォーマンスが抜群に良かったわけでもない。この日の3点目、自身にとっては今季のリーグ戦4点目を決めたMF堂安律が「正直、それほど良い試合ができたとは思っていない」と認めたように、フライブルクにも不用意なパスミスが多かった。 ボルシアMGはそのミスを突けなかった。この事実も問題の根深さを物語る。 攻守のバランスがうまく取れず、プレーは不安定になるばかり。テクニカルエリアのジェラルド・セオアネ監督が「もっとコンパクトに!」「プレスを!」「スペースを生かして攻撃を!」と指示を出しても、チームの動きは変わらなかった。 試合後、その指揮官は「リーグでは4戦負けなしだったが、今日は……」と漏らし、「ファンがフラストレーションを募らせるのは理解できる」と肩を落とした。ポカール準々決勝(3月13日)で3部のザールブリュッケンに負けた事実も重くのしかかり、クラブにはいま不穏な空気が漂っている。 フライブルク戦でのフル出場後、板倉がその悩ましい現状について話をしてくれた。 「苦しいね。今日のゲームが、いまのチーム状況そのままじゃないですか。1勝するのが難しいなって思います」