【10年ひと昔の新車】トヨタ ポルテ/スペイドは使いやすいだけでない、しっかり感のある背高ボディが特長だった
エンジンは2タイプ。1.3Lでも軽やかに走る
パワーユニットはカローラアクシオと同じだ。1.3Lの1NR-FE型と1.5Lの1NZ-FE型、2種の直4DOHCを設定した。1.3Lの廉価モデルと4WDモデル以外にはアイドリングストップ車を用意している。トランスミッションは無段変速機のCVTだ。 1.3Lエンジンはフラットなトルク特性で、CVTとの相性もいいから軽やかにスピードを乗せていく。1.5Lより低回転域のトルクは厚みがあるように感じられる。扱いやすいエンジンだが、ダラッとした登りが続くステージでは排気量の差を意識させられたのと、加速した時の静粛性も今一歩と感じた。 1.5Lは低回転域のトルクはやや細いものの高回転は元気だ。また、緻密な制御によって燃費もアイドリングストップ車だったら1.3Lを凌ぐ。そのアイドリングストップ機構「スマートストップシステム」は1.3Lの2WDモデルに標準装備で、1.5Lの2WDモデルにオプション設定(5万4600円)となる。どちらのエンジンも違和感がなく、自然な作動フィールだ。意識的にブレーキを強く踏まなくてもアイドリングストップが働くことが多い。 サスペンションはスタビリティを重視した味付けだ。背の高さを意識させないようにロールを上手に抑え込んでいる。電動パワーステアリングも軽い操舵力で、扱いやすさを前面に押し出した。とくに好印象だったのは15インチタイヤを履くモデルで、やや締まった乗り味だが、コントロール性は一歩上を行く。 14インチタイヤは乗り心地こそ穏やかだが、荒れた路面でショックの吸収が甘く、突き上げも大きく感じられた。また、応答フィールもちょっと頼りない。とはいえ、日常ユースでの使い勝手の良さはピカイチといえるだろう。
トヨタ ポルテ 1.5X 主要諸元
●全長×全幅×全高:3995×1695×1690mm ●ホイールベース:2600mm ●車両重量:1140kg ●エンジン:直4 DOHC ●総排気量:1496cc ●最高出力:80kW(109ps)/6000rpm ●最大トルク:136Nm(13.9㎏m)/4800rpm ●トランスミッション:CVT ●駆動方式:横置きFF ●燃料・タンク容量:レギュラー・42L ●JC08モード燃費:20.6km/L ●タイヤサイズ:175/65R15 ●当時の車両価格(税込):164万4600円 そして見逃せないのは低く段差のないフラットフロアだ。フロア地上高は300mmと低く、ステップとフロアの段差もないから子どもやお年寄りでも乗り降りしやすい。スライドドアは前・後席のスイッチに加え、リモコンスイッチでも開閉が可能だ。
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