巨人・菅野智之、4年ぶり3度目MVP受賞 35歳はセ投手最年長「去年の今頃は…オッズ100倍くらいあったでしょ」 NPB AWARDS
今季のプロ野球のタイトル獲得者らを表彰する「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」が26日、東京都内で開かれ、最優秀選手(MVP)にセ・リーグから巨人・菅野智之投手(35)、パ・リーグからソフトバンク・近藤健介外野手(31)が選出された。菅野は2020年以来4年ぶり3度目の受賞で、セの投手で最年長。最優秀新人(新人王)にセから巨人・船迫大雅(28)、パから西武・武内夏暉(23)の両投手が選ばれた。 【写真】菅野智之に謝罪し、ペシっと頭をたたかれる浅野翔吾 過去の受賞とは全く違う達成感だった。苦しんだ時期を乗り越え、3度目の栄誉を手にした菅野が、率直な胸中を明かした。 「去年の今頃は、菅野がMVPを取ると思っている人はいなかったと思う。オッズは100倍くらいあったでしょ。阿部監督の1年目で、自分自身も期するシーズンだった。その中で一番、評価してもらえたのでうれしい」 今季は先発の軸として先発ローテーションを守り抜き、15勝3敗、防御率1・67の好成績をマークした。4勝に終わった昨年から完全復活を果たし、最多勝、勝率第1位(・833)など6冠を達成。「簡単な言葉では言い表せないほど、携わってくれたいろんな人に感謝している」と目尻を下げた。 名伯楽との出会いが転機となった。コンディション不良などで苦しんだ昨季。ファンの間で「魔改造」と呼ばれる指導で知られる久保康生巡回投手コーチ(66)と投球フォームを一からつくり直し、再生の土台を築いた。「久保コーチに出会っていなかったらこの場にはいられてはいなかった。あとは小林の存在が大きかった」と、ともに最優秀バッテリー賞を受賞した女房役にも感謝した。 35歳シーズンのMVP受賞はセ・リーグの投手で最年長。「みんなにとって良い刺激になればいい。同じ年代、(東海大の後輩にあたる中川)皓太にも頑張ってほしい」とエールを送り、「(来年は坂本)勇人さんに取ってもらいたい」と1学年上の先輩に託した。 今オフは、開幕から決めていたという海外FA権を行使してのメジャー挑戦を表明している。「舞台は変わると思いますけど、また新たなチャレンジができることに感謝して。大好きな野球で一番になりたいという根底にあるものは変わっていない。その気持ちがある限り頑張れる」と次の舞台を見据えた。(樋口航)