関係者が集まり、中村市長（右から３人目）に事業開始を報告した

　西尾市は、西尾青年会議所（ＪＣ）やソフトバンクと連携し、自宅などでの短時間勤務を支援する事業を開始した。育児や介護などで長時間勤務や通勤が困難な人が対象。パソコンやタブレットを活用し、時間や場所にとらわれない働き方の機運を高める。（刈谷） 　西尾市とソフトバンクは「ＩＣＴ（情報通信技術）を活用した地域社会発展に関する連携協定」を結んでいる。昨年度は共同で「ショートタイムワーク」と呼ぶ短時間勤務に関する事業を市内２社で実施した。 　本年度は西尾ＪＣとも連携して実施するため、関係者が西尾市役所を訪ね、中村健市長に事業開始を報告した。 　西尾ＪＣの鋤柄大悟理事長は「ＪＣでは普段から市民の方がより住みやすく、西尾市をもっとよくするために活動している。今回の連携を通じて、地域をよくしたいというメンバーを一人でも増やし、地域に貢献したい」とあいさつした。 　オンラインで参加したソフトバンクの齊藤剛ＣＳＲ本部副本部長は「多様化が進む時代の中、個人の状況や環境によって働き方を選べることが重要。柔軟な働き方の風土づくりを自治体が推進することに意味がある。引き続き支援したい」と話した。

　中村市長は「ショートタイムワークの考え方を市内に浸透させたい。西尾ＪＣと取り組むことで、少しでも多くの方がショートタイムワークを利用し、人生の充実などにつながることを期待している」と述べた。 　３者の役割は、西尾市が事業の周知やショートタイムワーカーの募集などを担当。西尾ＪＣが会員向けに制度の周知や参加の呼びかけ、ソフトバンクがＩＣＴ機器の貸し出しや運用サポートなどを手掛ける。 　今後のスケジュールは、30日に西尾ＪＣ会員向けに説明会を開催する。８月に実施事業者を募集し、10月にショートタイムワーカーを募集する。12月に雇用（６カ月間）を開始する予定だ。