“ちさまひ”コンビがドラマでカムバック! ドラマ『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』プロデューサーに聞く撮影秘話
「まるで合宿みたいな静岡ロケ」
――ここからは本作のロケ地についても聞いていきたいと思います。今回印象に残っているロケ地はありますか。 加瀬「風林火山編に登場する豊門公園(静岡県小山町)ですね。静岡には1週間弱いたのですが、草川さんもコメントしていたように合宿みたいな感じでした。泊まりきりでの撮影だったこともあり、どこか夏休みみたいな空気感が流れていましたね。だだっ広い空間にある豪邸を丸々カナリヤ製作所として使えたのは贅沢でしたし、建物的に和の感じと洋の感じの両方撮れるのも貴重でした。宮原さん(本田博太郎)の習字シーンは和室で撮り、宮原さんの書斎は洋室で撮っています。ちょうど宮原さんが着ている衣装が和洋折衷なのでこのロケ地は本当にぴったりでした」 ――素敵なロケ地に巡り合えてよかったです!ちなみに本作のロケ地を選ぶ上で意識した点はありますか。 加瀬「「ベビわる」シリーズは日常の中に潜んでいる物語という感じなので、コインランドリーや居酒屋など普通に営業している店が登場します。本格的な飾り込みはちさまひの家とちさとの実家に集中させて、今ある場所をいかにうまく使うか、現状営業しているままの姿っていうのを見せようというのを意識したロケ地選びだったと思います」
――二人の家とちさとの実家は作り込んでいるということですが、作り込みはどのような点にこだわったのでしょうか。 加瀬「作り込みに関しては最初の映画から携わっている美術の岩崎未来さんに一任していました。この作品の制作陣が意識しているのは、「使うもののリアルな商品名を出すこと」だと思います。ドラマでは商標物の許諾が大変なのでブランド名が分かるものは控えがちです。ただ今回はリアル感を出すため一個一個許諾取って、全部生のものを使うことにこだわっていました。結果、脚本段階から美術まで、いろんなところで商品名がめちゃくちゃ出ています。あと、7話に登場するちさとの実家の作り込みは「こんなの実家でしか見ないわ」みたいな小ネタがいっぱい詰まっています。画面いっぱいに“実家あるある”が映り込むのでぜひ注目して見てほしいですね」 ――細部まで見逃せませんね!最後これから見る方にぜひメッセージがあれば教えてください。 加瀬「『ベイビーわるきゅーれ』自体が映画から始まったシリーズですが、今回ドラマから見ても楽しめるような構造を意識して作った作品です。ドラマを見てから映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』を見るという流れでも全然楽しめる内容になっていると思います。また本当に共感できる作品だと思うので、“なんかわかる~”と思うことがあればどんどんSNSに書いてほしいです」 ――ありがとうございました!