“ちさまひ”コンビがドラマでカムバック! ドラマ『ベイビーわるきゅーれ エブリデイ!』プロデューサーに聞く撮影秘話
――今回念願叶って実現しましたが、ドラマ化するにあたり心掛けたことはありますか。 加瀬「ドラマ化するにあたり“何にフォーカスを当てるか”はよく考えました。そして出てきたのが、テレ東の強みでもありかつ「ベビわる」シリーズの強みでもあると感じた “日常パート”です。殺し屋を描く際、普通は殺しの依頼の方を描きがちですが「ベビわる」はなんでもない日常の瞬間に長尺を使っている稀有な作品だなと。テレ東も「食」や「日常」にフォーカスしたドラマが割と多いので相性がいいんじゃないかと感じました。2人のなんでもない日々を毎週お届けするというところを大切にしたいと思っていました」 ――ドラマでは日常パートに注目ですね。そのほかストーリーの見せ方でこだわった箇所はありますか。 加瀬「ドラマ化する上で事前に制作陣へお伝えしたのは、“1話の冒頭3分を大事にしてほしい”ということです。映画と違い、ドラマは見飽きたらすぐ次のチャンネルに切り替えられる。配信も途中で辞められるので掴みを大事にしたいと。台本段階でも “このシーンは多くの人に共感してもらえそう”という場面があれば動画に切り抜けるよう1分ぐらいの台本を目指しました。ドラマらしさも取り入れながら制作に取り掛かれたと思います」 ――映画に比べ規制が多いテレビで「ベビわる」のようなアクションを描くのは大変だったかと思いますが実際に撮影してみていかがでしたか。 加瀬「テレビには年齢規制などがない分、血の量などの規制はどうしても厳しくなってしまいます。ただ、この作品は血の量を競っているような作品ではなく、アクションそのものが魅力です。ドラマには映画『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』(23)に出てきた銀行強盗のシーンに近いコミカルなアクションを入れたいと監督に話をさせていただきました。そうして出来上がったのが1話のファミレスのアクションシーンです。ファミレスらしい道具を使ったアクションもあるのですが、“その場所ならでは”のアクションはやっぱり面白いなと思います。私自身、園村健介監督の映画が大好きで。園村監督の凄いところはどこで誰が演じるかによってアクションのスタイルを変えているんです。伊澤さんだったら、アグレッシブなアクションだとか、髙石さんは頭脳を使ったアクションしているとか。アクションスタイルの違いが最初のファミレスのシーンから顕著に現れるのでぜひ見てほしいですね」