チャイルドシート、なんと2割以上が未使用! きちんと取り付けられていない・座れていない危険性も。
警察庁と日本自動車連盟(JAF)の調査で、チャイルドシートの使用率は76.0%(2023年度)であると明らかになった。さらに、チャイルドシートを使用していても、きちんと取り付けられていない、座れていないことがあると指摘。調査の結果をもとに、どのようなミスユースが発生しているのかみてみよう。 【グラフを見る】チャイルドシートの使用率……意外と!?
チャイルドシートの使用率はどのくらい?
交通事故の際、子どもの傷害の程度を軽減するチャイルドシート。道路交通法では6歳未満の子どもに対して、チャイルドシートの使用を義務付けている。警察庁の資料では、チャイルドシートの使用有無別の致死率を比較すしたとき、チャイルドシートの使用時(適正に使用している)に対して不使用時の致死率は約4.6倍となっており、子どもの命を守るために、どれほど重要なものなのかわかる。 警察庁は「チャイルドシートの適正な使用が子供の命を守る」と、使用の徹底を呼びかけているが、実際の使用率はどのくらいなのだろうか。ここで、警察庁と日本自動車連盟(JAF)は合同でチャイルドシートの使用状況を調査した結果をみてみたい(調査結果は2023年度のもの)。 チャイルドシート使用状況を調査した結果(全国98箇所で実施)だが、6歳未満の子ども全体の使用率は76.0%(前回比1.5ポイント増)となっている。2005年は49.1%、2015年は62.7%と、この18年間で使用率は大きく伸びている。 とはいうものの、チャイルドシートの使用が義務付けられている6歳未満の子どものうち、およそ1/4がチャイルドシートを使用していないという実態は、決して軽視できるものではないだろう。 さらに、使用率を年齢別にみると、乳児(1歳未満)は92.0%だが、幼児(1~4歳)は78.7%、幼児(5歳)は55.5%と、年齢が上がれば上がるほど、使用率は低くなっている。 乳児期と比較すると、身体のつくりもしっかりとしてきて、大人も安心してしまうのだろうか。 ちなみに、同調査では、都道府県別のチャイルドシートの使用率も発表されている。使用率の最高は愛知県で94.3%。対して、最低は沖縄の54.0%となっている。都道府県別にチャイルドシートに対する認識の違いや周知の徹底に差があるのだろうか。