プロポーズされた思い出の地・パリでパラリンピック銅メダル 道下美里選手(47)「新しい思い出を作ろうねって言ってパリに来たので、すごく嬉しいです。」
「普段は霧の中にいるように、ぼんやりとわずかに輪郭や色などは分かる。ただ日差しが強い日になると、目の前が真っ白になってしまう」という。 25歳で山口県立盲学校(現山口県立下関南総合支援学校)に通い始めた道下選手が、「ちょっとぽっちゃりしてきたし、少しダイエットで走ってみよう」という軽い気持ちで始めたのが、陸上だった。 そこから次第にのめり込んでいき、31歳で初めてフルマラソンに挑戦してからはどんどん力をつけていった。そして、30代の後半になると、国際舞台でも表彰台に上がるランナーへと飛躍していく。 ■夫・孝幸さんとの出会い 交際するまでに出会ってから13年 福岡工業短期大学時代。アルバイト先で、先輩として働いていたのが未来の夫・孝幸さんだった。福岡県新宮町にある釜めしなどが人気のレストランで、2人ともホール担当として働いていた。 出会ってすぐに、孝幸さんから道下選手への猛烈なアプローチが始まった。 「当時はそれほど悪い気はしなかった」と笑顔で話す道下選手だが、結局2人は付き合うことなく、卒業してからはお互い疎遠になっていった。 そんな2人に変化があったのは、卒業してから8年後。 突然、孝幸さんが道下選手の両親が営んでいた書店を訪ねてくる。道下選手に再会した孝幸さんは、いきなり「結婚を前提に付き合ってください」と交際を申し込んだ。 孝幸さんは当時を振り返り、「8年経っても気持ちは全く変わっていなかった。再会してやっぱり好きだという思いを確認できた」と話す。 道下さんは、「戸惑いながらもなぜか少し嬉しかった」というが、一方で「このまま目の病気が進行して生活が変わっていくと、2人で一緒にいても楽しくなくなるのではないか」という思いが湧いてきた。 結局、突然過ぎるということもあって、丁重にお断りしたのだった。 ■「人生で一番好きな人と結婚できるなんて・・・」 しかし、それで諦めないのが孝幸さん。「もっと考えていることや不安を理解したい。これからの生活を支えたい」と、視覚障がいに関する本をたくさん読みこみ、役所に足を運び、生活で必要な事などアドバイスを求めた。
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