リヴァプールはモハメド・サラーを手放す時が来たのか? 今夏に待ち受けるクラブの再編問題
リヴァプールの新たなサイクルが始まる
モハメド・サラーは近年のリヴァプールの黄金期における象徴的な選手だ。リヴァプールの歴史上、7シーズン連続で公式戦20ゴール以上を決めた唯一の選手であり、今季は24得点、13アシストを記録している。アフリカ・ネイションズカップでの負傷でシーズンを途中離脱していたにもかかわらず、プレミアリーグの得点王争いでトップのコール・パルマーとアーリング・ハーランドにわずか3ゴール差まで迫る17ゴールを挙げている。リヴァプールファンからしてみればチームの得点王であり、アシスト王であるサラーを手放すという議論はバカげた話に思えるだろう。 しかしながら、クラブはユルゲン・クロップの監督退任という大きな転換期を迎えている。そして、現在32歳のサラーの契約は残り1年で、サラーを高額で売却できるチャンスは実質今夏で最後となるのだ。 昨夏の移籍市場でも、サラーはサウジアラビア1部アル・イテハドから1億5000万ポンドのオファーを受けていた。リヴァプールはこのオファーを断ったが、サウジアラビアからさらなる高額なオファーが届く可能性もある。そうした場合、その金額で2、3人のトップクオリティの選手を獲得し、まったく新しいコーチングチームを迎えて、リヴァプールはあらゆる意味での再建をスタートさせることができると言える。 新スポーツディレクターのリチャード・ヒューズやフットボール部門のCEOに返り咲いたマイケル・エドワーズなど、アンフィールドの首脳陣がサラーの難問に取り組まなければならなくなる日は近い。また、この難問はサラーに限った話ではなく、同じく2025年に契約が終了するトレント・アレクサンダー・アーノルドとフィルジル・ファン・ダイクとともに解決しなければならない大きな問題だ。 サラーや、A・アーノルド、ファン・ダイクはクロップと共に一時代を築き上げた。彼らはクロップと共にクラブを去ることになるのか、それとも新たなサイクルに突入してもクラブに残り続けるのか、どちらに転ぶかは今季のプレミアリーグの行方次第が要因となる可能性も少なからずあるだろう。
構成/ザ・ワールド編集部