「似すぎてやばい!」ミュージシャンの伝記映画ランキング第5位。狂気のカリスマ…伝説のシンガーを演じたのは?
これまで数多く制作されてきたロックミュージシャンの伝記映画の中から、【物語の奥深さ】、音楽がもたらす【高揚感】、モデルとなった人物や時代背景の【再現度】に着目して10本の作品をチョイス。波乱万丈の人生模様と迫力満点の音楽に酔いしれる、“一粒で二度おいしい”音楽映画を厳選してご紹介する。
●5位:コントロール(2007)
製作国:イギリス・アメリカ 原題:Control 監督:アントン・コービン 脚本:マット・グリーンハルシュ 出演:サム・ライリー、サマンサ・モートン 【物語の奥深さ】★★★ 【音楽の高揚感】★★★ 【再現度】★★★★ ●あらすじ 1976年にイギリスで結成されたロックバンド「ジョイ・ディビジョン」のフロントマン、イアン・カーティスの短くも波乱に富んだ生涯を描いた作品。 19歳のイアン(サム・ライリー)は恋人のデビー(サマンサ・モートン)と結婚し、公務員として働くかたわら、バンド活動に勤しんでいた。鳴かず飛ばずの日々が続く中、バンド名を「ジョイ・ディビジョン」と改名。次第に新しい感覚をもったポスト・パンクバンドとして注目を受けるようになる。しかし、バンドの知名度が上がれば上がるほど、繊細すぎるイアンの心は闇に蝕まれていくのだった…。 ●作品解説 1976年にイギリス北部の町・グレーター・マンチェスターで結成されたジョイ・ディビジョン。ボーカルのイアン・カーティスは、暗く、内省的な歌詞と狂気的なライブパフォーマンスでカリスマ的な人気を誇った。しかし、人気絶頂の1980年、24歳という若さで自死。残されたメンバーは「ニュー・オーダー」を結成し、長きにわたって活躍している。 レディオヘッドをはじめとする後世のロックバンドに多大な影響を与えた、伝説のバンドのフロントマン、イアン・カーティス。その知られざる半生が、息をのむほど美しいモノクロ映像で描かれる。 メンバーの演奏スタイルやファッションなど、細部に至るまでバンドの雰囲気が忠実に再現されており、ジョイ・ディビジョンファンならば感涙もの。主演のサム・ライリーが鬼気迫る芝居で魅せるライブシーンは、ファンならずとも圧倒されるだろう。 ジョイ・ディビジョンやニュー・オーダーの楽曲に加え、デビッド・ボウイ『ワルシャワ』、クラフトワーク『アウトバーン』、ヴェルベット・アンダーグラウンド『ホワット・ゴーズ・オン』など、1970年代の音楽シーンを彩る名曲がそろう超豪華なサウンドトラックにも注目したい。