「入浴死を防げ」寒さ本格化前に…入浴時警戒情報 11月1日から発表開始 60代以下に効果か
南日本放送
浴室内突然死、いわゆる入浴死を防ごうと、鹿児島大学大学院とMBCは共同で「入浴時警戒情報」を発表しています。リスクが高くなる冬を前に、今年度はあす11月1日から運用を開始します。 入浴時警戒情報は、鹿児島大学大学院・法医学分野とMBCが共同で昨年度から発表しているものです。11月から2月までの4か月間にわたって、入浴時のリスクを予想気温をもとに危険、警戒、注意の3段階で予報します。 入浴死のリスクは冬場が高く、県内では年間およそ190人が亡くなっています。これは交通事故死のおよそ2.5倍です。 鹿児島大学大学院によりますと、昨年度、入浴時に亡くなった人は前の年より1人多い115人でした。亡くなった人を年代別にみると、90代以上が11人、80代が59人、70代が38人、60代以下が7人で、60代以下は統計をとり始めた2006年以降もっとも少ない数でした。 鹿児島大学大学院は、入浴時警戒情報をLINEで毎日配信するサービスを運用していて、登録者の77%は60代以下です。 こうしたことから、鹿児島大学大学院で法医学が専門の林敬人教授は、「LINEなどで情報を見た世代に効果があったのではないか」と推察しています。 (鹿児島大学大学院・法医学 林敬人教授)「(入浴死)全体数が減る大きな変化はなかったが、警戒情報が届いた人には少なくとも効果があるという兆しは見られるので、今後も引き続き警戒していく必要がある」 入浴時警戒情報はあす11月1日から来年2月までMBCテレビやラジオで紹介し、鹿児島大学大学院のLINEに登録すれば住んでいるエリアにあわせた情報を毎日受け取ることができます。
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