「パイプ役」二階元幹事長の後継づくりの狙いも 7年ぶり再開の日中与党交流協議会
中国・北京を訪問している自民・公明の幹事長らと中国共産党による政党間の交流が14日から始まります。およそ7年ぶりにこの協議会が開催される背景には、何があるのでしょうか。 【画像】中国側の思惑は?「20日のトランプ大統領就任を前に…」
■「日中与党交流協議会」とは どんな役割?
中国共産党の李書磊中央宣伝部長と、笑顔で握手を交わす自民党の森山裕幹事長。13日、自民・公明両党の訪中団が日中の与党交流協議会に参加するため北京を訪れました。 森山幹事長 「課題と懸案を1つでも多く減らし、目に見える形で協力・連携を具体化し、日中関係が発展してきてよかったと両国国民が実感できるようにともに努力をしていきたい」 新型コロナウイルスの影響などで、協議会が開催されるのは2018年以来およそ7年ぶりです。 日中間の懸案事項について、政府だけでなく議員同士が対話できる場として、その役割を果たしてきた協議会。これまでは中国に独自のパイプを持つ二階俊博元幹事長が先頭に立ち、協議を行ってきました。
■7年ぶり再開 二階氏の後継づくりの狙いも
二階幹事長(当時) 2017年12月 「春の暖かさを感じるような日中与党交流であったと、こういう評価をいただいているが、私もそのことはうなずける」 しかし、二階元幹事長は去年10月の衆院選に出馬せず、政界を引退。およそ7年ぶりの日中与党交流協議会の再開には、二階元幹事長の後継づくりの狙いもあるといいます。 テレビ朝日 中国総局 冨坂範明総局長 「日中関係筋に話を聞くと、これまで日本と中国の間には二階氏のように何かあった時に、向こうに話を聞いてもらえるパイプ役が常にいた。ただ、パイプ役が二階氏以降、育っていないという声をよく聞く。今回の訪中団の中にも、福田達夫議員や加藤鮎子議員のように、中国とゆかりの深い政治家の二世議員が含まれているので。そういう人を中心に日中のパイプ役を育てたい思惑もある」 一方、中国側の思惑は…。 冨坂総局長 「石破政権発足以降、日中関係を改善していこうというモチベーションを強く感じる。20日のトランプ大統領就任を前に、日中関係を安定させておきたい思惑がある。USスチールの件などで日米関係がギクシャクしていることを利用して、日本を中国側に引き寄せておきたい思惑もある」 今回の森山幹事長らの訪問では、中国共産党・序列4位の王滬寧常務委員や王毅外相との会談が調整されています。 「戦略的互恵関係」の継続を確認したうえで、北朝鮮の核・ミサイル問題のほか、日本産水産物の輸入再開、中国当局による日本人の拘束問題などについて議論される見通しです。 (「グッド!モーニング」2025年1月14日放送分より)
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