LVMHグループがパリではじめて手がけたホテルの絶景ブラッスリー「ル・トゥー パリ」
素晴らしい空間で美しい街並みを一望しながら、美味に舌鼓。 食とアートの都ならではの感動を体験できる最新レストランを4回に渡りご紹介。 【画像】風味も食感も抜群“ヒラメのムニエル グルノーブルソース”
16年の眠りから覚めたモニュメントで至福の時
◆Le Tout-Paris(ル・トゥー パリ) 度重なるロックダウンを経験することになったコロナ禍の閉塞感から、パリっ子たちを光の世界へ誘ってくれたのが百貨店「ラ・サマリテーヌ」の再生。それは新しい時代の幕開けを象徴するようなニュースだった。 ポン・ヌフのたもと、19世紀からの歴史あるこのモニュメントは、2005年に閉鎖されて以来、16年もの間沈黙したままだったのだが、2021年に再び扉を開いた。 オープニングにはエマニュエル・マクロン大統領が臨席したことからも、それがいかに歴史的なイベントだったかが分かるだろう。 世代を超えて愛されてきた百貨店としての伝統は継承しつつ、セーヌ川に面した部分は新たにパラス級のホテル「シュヴァル・ブラン パリ」として開業した。しかもLVМHグループがパリで初めて手がけるホテルとあって、そのプレステージ性はご想像いただけるだろう。 このシェヴァル・ブラン パリ内には3つのレストランがある。2階のガストロノミー「プレニチュード」は、開業の約半年後にミシュラン3ツ星獲得という快挙を成し遂げ、今パリで最も予約の取りにくいレストランとなっている。 一方、建物そのものがすでにパリの特等地にあるこちらのホテルのなかで、最高の眺望を誇る8階のフロアには、「ル・トゥー パリ」がお目見えした。コンテンポラリーなパリのブラッスリーをコンセプトに、広く多くの人に開かれたレストランとなっている。 豊富なアラカルトメニューには、ポーションを選べたり、シェアして楽しめたり、料理法を選べるメインディッシュなど、フレキシブルな選択肢があるのが嬉しいところだ。 肩肘張らずに楽しめるブラッスリーではあるが、軽やかな高級感とでも呼びたいような品格がこの店にはある。 食材のクオリティから始まり、インテリアやオリジナルの食器、そしてスタッフの動きひとつをとっても心配りが行き届いていて、それらのハーモニーが絶景空間をこの上なく心地よいものにしている。 Le Tout-Paris(ル・トゥー パリ) 所在地 Cheval Blanc Paris, 8 quai du Louvre 75001 Paris 電話番号 01 79 35 50 22 営業時間 7:00~10:30(朝食)、12:00~15:00(ランチ)、15:00~19:00(軽食)、19:00~22:30(ディナー) 定休日 無休
鈴木春恵